ホンダ「新型ヴェゼル」2モーターHVの実力は? 2カ月で3万台以上売れた大人気SUV試乗テスト

✎ 1〜 ✎ 61 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 最新
拡大
縮小

だが、例えば、高齢者のユーザーなどで、病院や買い物など自宅周辺しか走らず、遠出をしないのであれば、トータルの走行距離は短くなり、燃料もさほど多くは使わないだろう。もし、ガソリン代などのラインニングコストがあまり変わらないのであれば、ガソリン車の安い車両本体価格が十分に魅力となる。

ヴェゼルに搭載されている1.5L i-VTECエンジン(写真:ホンダ)

なお、ヴェゼルの価格(税込)は、ハイブリッド車が265万8700円~329万8900円なのに対し、ガソリン車は227万9200円~249万9200円。ハイブリッド車で最も安いe:HEV Xと比べても、2WD車・4WD車ともに38万円ほどガソリン車が安い。最上級グレードe:HEVプレイと比較すると、約80万~100万円以上の価格差となる。

山道・ワインディングでの試乗インプレッション

ヴェゼルのe:HEV搭載車は、走行モードを切り替えることができる。一般道などで快適でスムーズに走れる「ノーマル」、ワインディングなどで俊敏な加速などが味わえる「スポーツ」、高速道路でなめらかな高速クルーズを楽しむ「ECOM(イーコン)」といった3つのモードを用意する。

一般道を抜け、山道の急な登り坂をノーマルモードのまま走行してみる。アクセルペダルを踏み込むとハイブリッドモードとなり、エンジンが発電用モーターを回すために始動、回転数が上がり、エンジン音はかなり大きくなる。だが、あまり前に進んでいかない感じだ。一方、スポーツモードにすると、よりエンジン音は大きくなるが、アクセルを踏み込んだぶんだけ格段に加速力が増す。

ワインディングでは、スポーツモード+Bレンジにし、減速セレクターで減速度を調整すれば、キビキビしたスポーティな走りも味わえる。ヴェゼルのトランスミッションは無段変速機構のCVTだが、ギアを持つAT(オートマチック・ミッション)車に付いたパドルシフトを操るような、セミオートマチック的な走りができるのも楽しい。また、コーナリングでは、ハンドルの応答性がよく、カーブの進入から旋回、脱出まで車体が素直に反応してくれるため、思いどおりの走行ラインをトーレスできる。

次ページサスペンションや4WD性能は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT