アメリカで大問題「スタバで品切れ続出」の真相 ドリンクやフードを作る材料が各地で足りない
ターシャ・レベレットさんは、スターバックスのお気に入りのドリンク、アイス・ピーチ・グリーンティー・レモネードを飲みたい気分だった。
彼女は3週間前にアトランタのいつものスターバックスでドライブスルーを利用した。しかしそのとき彼女は、店にピーチ風味のジュースを切らしていてドリンクを作ることができないと言われた。彼女は肩をすくめ、別の店に向かった。そしてまた別の店、さらにまた別の店へと。
いく先々でレベッレットさんはがっかりさせられた。どの店にもドリンクに不可欠な原料がなかったのだ。
「私は彼らに『ここは桃の州ですよね?(編注:アトランタのあるジョージア州は桃の州という呼び名がある)』と言いました」と、広告会社を経営するレベレットさん(33)は語る。「スターバックスには何でもあり、いつでも欲しいものはすべて揃っていると思っていたので、これには驚きました」
TikTokで従業員が品切れを嘆く
同店の顧客とバリスタは全国規模で、ピーチジュースやグアバジュースなど人気のスターバックスドリンクの主原料だけでなく、アイスコーヒーやコールドブリューコーヒー、モーニング用の食材、ケーキポップ、さらにはカップやフタ、ストローまでもが不足していると、ソーシャルメディアで不満を訴えている。
TikTok動画では、店舗で品切れとなった食材のリスト(スイートクリーム、ホワイトモカ、マンゴードラゴンフルーツなど、そして「あらゆるモノ」)について、不満を持って叫んでいる従業員グループとみられる人たちが取り上げられた。動画には、彼らにはコールドブリューも「生きる意志」も足りていないという字幕もつけられていた。
供給の問題に苦しんでいる企業は何もスターバックスだけではない。この春には、袋詰めケチャップがゲームストップの株価よりも熱くなった。自動車メーカーは、車両製造に必要なコンピューターチップの不足により生産を遅らせている。そして、住宅所有者たちは主要キッチン製品を、数カ月とは言わないまでも、数週間も待っている。