「中国に最も問題をもたらした国は中国」の真意 キャンベル米NSCインド太平洋調整官発言の意図
米国家安全保障会議(NSC)でインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏は8日、「過去1、2年で中国に最も問題をもたらした国は米国ではなく中国だ」と述べ、中国の政策に世界的な反発を招いた唯一の責任は同国自体にあるとの考えを示した。新アメリカ安全保障センター(CNAS)主催のイベントで発言した。
習主席の意思決定を助ける人々の数は少数に絞られる
キャンベル氏は、南シナ海の人工島・岩礁の軍事拠点化や自国主張を強める外交姿勢を含めて、中国の政策が同国政府への世界的反発の要因になっていると同国の外交政策当局も理解しているとしながらも、「中国指導部の最中枢にまでそれが伝わっているかという質問に対し、われわれには答えがない」と語った。
キャンベル氏は習近平国家主席について、歴代の中国国家主席の場合のように「複数のリーダーから成るまとまりのあるチーム」の一員というよりも、単一の指導者としての地位を固めつつあると分析。習主席の意思決定を導く助けになる人々のグループは「ますます少数に絞られている」との認識を明らかにした。
トピックボードAD
有料会員限定記事
マーケットの人気記事