日産「マーチ」、11年が経過しても売れ続ける底力

誕生の歴史や位置づけから売れる理由を探る

2020年の一部改良で前方の車両や歩行者との衝突回避・衝突による被害経験を支援する「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」や、アクセルの踏み間違いによる事故を抑制する「踏み間違い衝突防止アシスト」、そのほか「ハイビームアシスト」「LDW(車線逸脱警報)」などの先進安全技術も全車標準装備とした(写真:日産自動車)

そこに外観の手直しなども加わり、さらに昨年7月には仕様の向上が図られ、最新の安全装備などの充実が行われている。

そのうえで、マーチの魅力のひとつに販売価格があるだろう。ヤリスやフィットと比べると、マーチにハイブリッド車はないが、ガソリンエンジン車同士の比較では、マーチは128万9200円~187万6600円の価格帯となる。トヨタのヤリスは、ガソリンエンジン車で139万5000円~197万1000円、ハイブリッド車は199万8000円~232万4000円だ。フィットは、ガソリンエンジン車で155万7600~197万7800円、ハイブリッド車は199万7600~232万7600円となる。この比較は、すべて前輪駆動車(FWD)でのものだ。

写真は、もっとも価格の高いNISMO S(写真:日産自動車)

価格帯全体でマーチは割安感がある。ちなみにマーチの最高価格は、NISMO仕様(NISMOが163万3500円/NISOMO Sが187万6600円)だ。NISMO仕様を除けば、128万9200円~170万5000円となるので、より手頃感が強まるだろう。購入後の燃料代に関わる燃費性能については、マーチが18km/L台であるのに対し、ヤリスとフィットは19~20km/L台ということで、マーチが若干劣るが、大きな差にはなっていない。

安全支援機能や燃費性能などを踏まえながら、暮らしのなかの経費という視点で満足度を考えると、マーチの価値は低くないといえそうだ。そこに、コロナ禍の影響もあり、クルマでの移動を改めて考える人、あるいは長年にわたりマーチを歴代愛用してきた人が次への代替を考えたとき、マーチを継続して選んでも損はないだろう。

新型ノートの登場でもマーチの価値は変わらない

全車e-Powerとして、昨年末にデビューした新型ノート(写真:日産自動車)

コンパクトハッチバック車という選択肢として、日産には昨年末にフルモデルチェンジを果たした最新車種「ノート」がある。前型途中からの導入で高い人気を得たe-Powerと呼ぶハイブリッド専用車となって登場した。また若干ではあるが、車体が小型化され、5ナンバーのハッチバック車としての使い勝手は後退していない。

それでいて、小さくなったことで貧相に見せない外観の造形の力量も評価できる。さらに電気自動車(EV)のリーフより未来的と思える内装の様子も、新型ノートの魅力のひとつだ。

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