なぜか「活気のない職場」に共通する空気の正体

同じ仕事でも「飽きる人」と「楽しめる人」の差

(写真:PIXTA)
「毎日同じことの繰り返しで、仕事に飽き飽きしている」「正直、毎日が退屈だ」……。自分の仕事に対してこんな思いを密かに抱いている人は少なくないでしょう。どうやって日々のモチベーションを維持したらいいのか。
そんな問題を抱えたとき、頼りになる物語があります。グーグル、マイクロソフト、アップルも採用した世界600万部のベストセラー『フィッシュ!』は、社内からごみ溜めと呼ばれる部署「3階」に上司として配属された主人公が、いきいきと働くパイク・プレイス魚市場の人々と接して学んだ哲学を活用して、職場を変えていくストーリーです。
刊行から20年で100カ国以上の企業を助けてきた『フィッシュ!』が、今年アップデートされました。アップデート版では物語を現代向けに変更したほか、企業や教育機関での具体例を追加。本稿では、どのようにして「退屈な仕事」を「すばらしい仕事」に変える心構えについて紹介します。

 

変化の第一歩は「態度を選ぶ」こと

登場人物紹介
メアリー・ジェーン:シアトルの大手金融機関の事業部門で働く主人公。他部署の社員からごみ溜めと呼ばれる「3階」の改善を託され、部長に任命される。夫を病気で亡くし、2人の子どもをひとりで育てている。
ロニー:パイク・プレイス魚市場のスタッフ。偶然メアリー・ジェーンと出会ったことをきっかけに、世界的に有名な魚市場の働き方の哲学について話すようになる。

火曜日の昼休み、メアリー・ジェーンは足早にファースト・ストリートを歩いて市場へいった。ロニーは彼女がくるのを待っていたらしく、すぐに人ごみのなかからあらわれ、彼女といっしょにTシャツ売り場をとおりすぎて、傾斜路をくだっていった。

「ホールのはしにテーブルがあるんだ」。ロニーはそう言って、四方がガラスばりになった小さな部屋へ彼女を導いた。そこからは港とピュージェット湾のすばらしいながめが楽しめる。ロニーはベーグルとメアリー・ジェーンがもってきたヨーグルトを食べ、そのあいだにメアリー・ジェーンはヨーグルトを食べながら魚市場のことをいろいろ聞いた。市場での1日についてロニーが話すのを聞いたかぎりでは、魚を売る仕事がそう楽しいとは思えなかった。それを考えると、パイク・プレイス魚市場で働く人たちがあんなに楽しそうにしていることが、いっそうすばらしいことに思えた。

「あなたの仕事とわたしの仕事には、思ったより共通点が多いみたい」ロニーが毎日の単調な仕事について話したあと、メアリー・ジェーンは言った。

ロニーは顔をあげた。「本当?」

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