シロノワール!名古屋スイーツのド迫力 中野駅そばに、あのコメダがやってきた

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また接客においては、得意客に合わせた臨機応変な対応がコメダ流だ。たとえばある客が「いつものね」と注文すれば、その客がいつも頼んでいるものが提供される。かといって、店員のほうからうるさく話しかけたりはせず、適度な距離感を保つ。このように、個々のお客に合わせて対応できるよう、コメダでは接客のマニュアル化は最小限としているという。

「常連様への対応のための、特別な教育はしていません。お客様との信頼関係や日常のやりとりから、自然に対応が生まれてくるのだと思います」(清水さん)。

とはいえ、お客の気分を事前に察知し、最適な対応をする「おもてなし」の心は入社研修時、「コメダイズム」と併せて伝えられる重要なポイントだ。たとえば、子供連れのお客にからしを使った商品の情報を伝えたり、ベビーカーのためにドアを開けるといったことだ。こうしたホスピタリティに根ざす対応はマニュアル化できないだけに、接客レベルの高さを示す部分でもあるだろう。

この2月には東京都渋谷区に研修センターを新たに設立して、研修機能を強化した。研修センターとしては3拠点目という。

ゼリーコーヒー、略して「ジェリコ」

7月6日には、夏向けのスイーツとして「ジェリコ」(540円/一部地域では580円)を発売した。「ジェリコ」は店内で提供しているコーヒーをベースとした本格的なコーヒーゼリーに、さらにアイスコーヒーを加えたアイスドリンクだ。ホイップクリームをトッピングしているため、見た目のインパクト、ボリューム感は満点。ゼリーの食感も楽しめるが、アイスコーヒーの中に入っているため喉ごしがよく、暑い季節にはぴったりだ。コーヒーフレッシュを加えてマイルドにしてもよいし、ホイップクリームをどの程度溶かすかによっても甘さが調節でき、自分好みの味で楽しめる。

「SNSでの反応も良く、興味を持って頂けているようです。またぱっと見デザートっぽいのですが、ドリンク商品なのでモーニングサービスの対象となります。そこも好評頂いているポイントかと思います」(清水さん)

コメダは現在、アジア系投資会社であるMBKパートナーズ傘下の企業となっている。MBKは日本ではほかに、逆転復活で話題のUSJ、田崎真珠などに投資している。年間70~80店ペースで新規出店を続けるコメダ。あと数年で1000店舗達成の勢いだ。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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