うまい棒、倍額20円の「プレミアム」で新境地 熱烈ファンも認めた商品の完成度

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10本入りでも、たったの200円。2つの味を大人買いしたって400円で済んでしまう

駄菓子の王様、「うまい棒」がついに10円の壁を越えた。この4月1日から発売されファンを騒然とさせているのが、1本20円の「プレミアムうまい棒」だ。味は「モッツァレラチーズ&カマンベールチーズ味」と「明太子味」の2種類で、その名の通りリッチでプレミアム感のある味わいとなっている。

包装も上記写真のように、ロイヤルブルーと深みのある赤を使用し、さらにキラキラ模様をちりばめてゴージャスさを強調。例のキャラクターも刻印風に格調高くプリントされている。

1979年発売の駄菓子

老若男女、日本全国知らぬ者がないと言っても過言ではないほど有名なうまい棒だが、最初に基礎知識をおさらいしておこう。

うまい棒を販売しているのは、駄菓子の「やおきん」。第1号はソース味、サラミ味、カレー味の3種類で1979年に発売された。種類の豊富さも人気で、現在のラインナップは15種類+プレミアム2種類で、17種類(限定品を除く)。発売からの種類は40種以上におよぶが、季節限定品や地域限定品などもあるので、正確な数を把握するのは難しい。

パッケージもファンを楽しませている大きな要素。「元祖ゆるキャラ」とも言えそうな、微妙なかわいさを持つキャラクターがポイントだ。ちなみに、ある有名キャラクターと似ていることがたびたび指摘され、ジョークの種にもなっているが、直接の関係はないようだ。

キャラクターの扮装や背景などにそれぞれ趣向が凝らされていて、なかには「この味でなぜその絵?」と首を傾げたくなるようなものもあるが、ギャグマンガを読んでいるような楽しさがあり、また子供時代に返ったような郷愁さえ感じさせる。

また30年以上の長寿商品であるため、各世代でそれぞれ、異なる味に思い入れを持っているところも、一つの隠れた魅力だ。世代間の会話のツールとしても、大いに役立つのではないだろうか。たとえば若者と仲良くなりたいときには、「うまい棒で何味が好き?」と切り出せば、話題が盛り上がること間違いなしだ。

タオルや、ゲーム、バット、食器などなど、さまざまな派生商品(うまい棒グッズ)も各種販売されており、食べて楽しむだけでなく、身近に置いて「うまい棒ワールド」にどっぷり浸りたいというファンがいかに多いかが分かる。2012年にはゲームアプリが登場し、App Storeで総合ランキング1位を獲得、これまでに160万ダウンロードを突破した。昨年も2種類、新作をリリースしている。

さらに、なんと言っても10円というコストパフォーマンスの良さが、愛される理由の第一。1989年に20円で長さが2倍ある「デラックスうまい棒」を出したこともあるが、普通サイズのものについては、物価の上昇や原料費の高騰など、時代の変遷による影響にも負けず、10円という価格を堅持してきた。

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