スタバのヒット街道、今度は「クッキー丸ごと」

季節限定フラペチーノが異例の前倒し販売に

今度は「チャンキークッキーフラペチーノ」

「フレッシュバナナ&チョコレートクリームフラペチーノ」に続き、またも、スタバ(スターバックス コーヒー ジャパン)に「丸ごと」の季節限定商品が登場した。5月3日以降、12日までに順次各店で販売を開始した、クッキーが丸ごと1枚入った「チャンキークッキーフラペチーノ」だ。

使用しているクッキーは、バニラ風味、クリームベースのフラペチーノに相性がいいように、特別に日本で独自開発されたもの。ミルキーなフラペチーノに、香ばしいクッキー、チョコレート、ナッツの風味が、絶妙なバランスで口の中で溶け合うように工夫されている。

実際に飲んでみると、じわっと懐かしさがこみ上げてくる。ミルクとクッキーは相性がいいだけでなく、「ママが出してくれるおやつ」といった組み合わせだからだろう。マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』では、マドレーヌと紅茶の味によって幼い頃の記憶が紐解かれる。この長大な小説を最後まで読み通せるかどうかはともかく、マドレーヌのくだりは、いかにもおいしそうなことで有名。古今東西、スイーツと郷愁は切っても切り離せない関係にある。

バナナが底をついた店から前倒しで販売

大人気だったフレッシュバナナ&チョコレートクリームフラペチーノ

さて、今回のチャンキークッキーフラペチーノ、実は販売開始時期に異変があった。もともと予定されていた販売開始日は5月12日。ところが4月16日に発売したフレッシュバナナ&チョコレートクリームフラペチーノの人気が爆発し、毎日のように昼前後には売り切れになる店が続出。早くから、キャンペーン終了の11日を待たずにバナナが底をつく見込みになったようだ。

そこで、バナナが欠品した店舗から、順次、新商品の販売開始日を前倒しすることを決めた。もっとも早い店では5月3日から販売。その前日の2日に、ホームページ上でチャンキークッキーフラペチーノを前倒しで順次販売を始めることが告げられ、そのことがSNSなどを通じて大きな話題になった。

従来のスタバの季節限定商品は全国一斉販売開始が決まり。このような「五月雨式」の販売開始は今回初めてのことだ。「そのため、売れ行きの初速について、他の商品と比較ができない状況」(スターバックス広報部)。予想外の事態に会社側も少々戸惑っているようだ。

もっとも、この状況は、これまでの「スタバの季節限定フラペチーノ」がファンの間に定着したことを示したとも言えるだろう。期間限定商品は2012年のプディング入りフラペチーノ、2013年のティラミス入りフラペチーノと、連続で大当たりしており、その意味では、サプライズなわけではない。広報部の担当者は「春夏のフラペチーノに対する期待感や、新作を楽しみに待っているファン層は確実に増えた」と語る。今回の新商品についても、ターゲット顧客は「スタバの夏の限定フラペチーノを心待ちにしているロイヤルカスタマー」だという。

次ページ圧倒的なクッキーの存在感
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • トクを積む習慣
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
人気の動画
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
銀行員の出世コースに見られ始めた大きな変化
銀行員の出世コースに見られ始めた大きな変化
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日本企業は米中の板挟み<br>全解明 経済安保

先端技術をめぐる米中の争いは日本に大きな影響をもたらします。海外からの投資は経済を活性化させる一方、自国の重要技術やデータが流出し安保上のリスクになる可能性も。分断の時代に日本企業が取るべき進路を探ります。

東洋経済education×ICT