「免許制度はわかったけれど、やっぱり大きくて運転が不安」。
そんな声が聞こえてきそうだが、その点についても、ぜひ再考いただきたいと私は思っている。
果たして、キャンピングカーは本当にそんなに大きいのか?
まるでトラックのような外見。これに乗って動かすのか?という非現実感から、つい尻込みしてしまうのだが、実は測ってみると、さほど大きくないことがわかる。
例えば、ファミリーカーとして人気のトヨタ・アルファードは(モデルによって多少異なる)
サイズ=全長4,950mm×全幅1,850mm×全高1,950mm
最小回転半径(ハンドルをいっぱいに切って回った時の半径)=5.6m
これに対して、トヨタ・カムロードをベースにしたキャブコン、一例としてバンテック・コルドバンクスはどうだろう?
サイズ=全長4,990mm×全幅1,980mm×全高2,960mm
最小回転半径=4.9m
長さの差はわずか4㎝。幅の差は13㎝。高さの差はおよそ1m。運転する上で特に気になるのは幅や長さだろうから、思ったほど大きくないことはわかるだろう。
何しろキャンピングカーは、白くて大きな壁がそそり立っているように見える。そんな外見が邪魔をして、大きく見られているのではないだろうか。
エンジンが運転席助手席の下にあるキャブオーバータイプは、乗り降りこそ少々大変だが、視線が高く視界が良い。同じサイズの車両でも、むしろ運転はしやすいのではないか。リアビューカメラや360度カメラなどの助けを借りるのも良いだろう。
とはいえ、乗用車とは違う
背が高い分、視点が高くて運転しやすい。が、その分、重心が高いという特徴もある。また、側面積が大きいため横風の影響も受けやすいので、運転してみての「乗り味」は普通車とは違うと思っておいたほうがいい。
例えば、右左折でコンビニの駐車場に入ろうとすると、予想以上に大きく揺れて驚く人は多い。それだけ重心が高いということでもあり、急なカーブは苦手と思った方がいいだろう。
それに、似たような大きさとはいえ、先ほど紹介したアルファードとコルドバンクスでは重量が違う。それだけ、スピードの出し過ぎや急ブレーキへの影響も大きいと考えるべきだ。
特に高速道路など、普通車と同じ感覚で運転すると、車の挙動が違うことに驚かれるかもしれない。
キャンピングカーだからといって、運転がとっても難しい、ということは(よほどの大型車両でない限り)ない。だが、普通車よりも重心が高い・重量があることを意識して、普通車以上にスピードは控えめに。特にカーブではしっかり減速することが大切だ。
そもそも、キャンピングカーはのんびり旅を楽しむための車。その日、停まったところが宿になるのだから、目を三角にして飛ばす必要などないはずだ。無理をしないためにも、スケジュールには余裕を持って、マイペースな旅を楽しみたいものである。
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