中国版ゴールデンウイーク、「五一商戦」に見る中国消費市場の最前線
小家電はその名の字のとおり、サイズは小さい家電だが、「大家電」に比べて安価であることも特徴である。中国人は大家電やテレビを買い換えることは日本以上にそうそうあるものではなく、メーカー保証期間外で壊れてもなお修理屋にお願いして修理する。しかし小家電に限っては気軽に買えることから、多数の消費者が小家電フロアで商品を吟味していた。
つまるところ、省都クラスの大都市における五一商戦は、大都市に買い出しにやってくる周辺中小都市の消費者によるものだ。彼らが知る繁華街の目立ついくぶん老舗の家電量販店やデパート、ショッピングセンターで、地方のマネーが消費される。
中小都市住民が、大都市中心部の家電量販店やスーパーで買い物するということは、そこで売っている商品は、地方の中小都市では販売していないということを意味する。すなわち急速な経済発展を遂げる中国だが、中小都市ではまだまだモノが潤沢にそろっていないわけだ。省都周辺の小さな都市や農村部の需要は、まだまだこれから膨らんでくるだろう。
やまや・たけし
中国内陸部在住のIT専門ライター、中国のIT事情を中心に取材・執筆。著書に「新しい中国人 ネットで団結する若者たち(ソフトバンク新書)」。
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