ビットコインはインフレヘッジとの通説に疑問符

インフレヘッジとされる資産に共通する特徴

仮想通貨ビットコインはインフレヘッジになるという主張がよく聞かれる。米金融当局の量的緩和(QE)や2100万しかないというビットコインの希少性がしばしば指摘され、インフレでビットコインが値上がりすると言われる。こういう話は耳にたこができるほど聞いた。

ドージコインは没落の運命、ビットコインは金と競合-アークの専門家

しかし12日、4月の米消費者物価指数(CPI)が2009年以来の高い伸びを示した後、ビットコインは下落した。下のチャートで、赤い縦線がCPI発表の時点を示す。

チャート:ブルームバーグ

インフレが高まりつつあるのは周知の事実で既にある意味で織り込まれていたとか、12日のデータは過去1年のビットコイン急上昇の根拠を示したとかいう議論もあるだろう。しかし4月のCPIが驚きであったことは、米国債利回りがかなり上昇したことからもうかがわれる。

1回のデータへの反応だけで結論付けるのが早計なのも確かだろう。しかし、この日はテクノロジー株やアーク・インベストメント・マネジメントの上場投資信託(ETF)、「アーク・イノベーションETF(ARKK)」も売られた。この視点からすると、ビットコインは高リスクで投機的な資産の一つだと言える。これは12日の動きと過去1年の急上昇の両方の説明になる。

インフレヘッジとされる資産といえば金もそうだが、金も下落した。金、投機的なハイテク株、ビットコインに共通するのは何かといえば、今すぐにはキャッシュフローを生み出さないということだ。景気が停滞している時にはあまり問題ではないが、好況の中で今は利益を生まない未来志向の資産に資金を投じる理由があるだろうか。

原題:Bitcoin’s Reputation as Inflation Hedge Is in Question After CPI(抜粋)

著者:Joe Weisenthal

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