「怒りでパニック」の子を落ち着かせる簡単な方法 長期間の「ネガティブ感情」にはサポートが必要

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ネガティブ沼からの脱出法③ 体を動かす

子どもがイライラしている様子を見たら、一緒に走ったり、おもしろいダンスをしたりするのも効果的。体を動かすことは、ホルモンの変化による不安定さを抑える効果もあります。公園を一緒に散歩するだけでも気分が変わります。

ネガティブ沼からの脱出法④ 音楽を聴く
『子どもの心を強くする すごい声かけ』(主婦の友社・書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

子どものお気に入りの音楽を聴かせることもおすすめです。音楽は不安を和らげ、リラックス作用があるといわれています。子どもが好きな音楽を日ごろからチェックしておき、いつでもかけられるようにリストアップしておくとよいでしょう。

ネガティブ沼からの脱出法⑤ 夢中になれることをする

ネガティブな気持ちを忘れるほど、夢中になれる遊びや作業をすることも非常によい方法です。10歳のある女の子は、アイロンビーズで作品を作ることで嫌な気持ちがおさまると教えてくれました。親も一緒に集中して何か作るのもおすすめです。

何かに没頭し、自分を忘れるような体験を「フロー体験」といいます。自分にとって少し挑戦しなければならない、けれども楽しめる活動は、フロー状態に入りやすいのです。このような状態を体験したあとは、自然な高揚感を感じることができます。

脱出法を複数持っておくことが大事

どの方法も、心を一度リセットさせて声をかける準備になります。すべて科学的に効果があると実証されたネガティブ感情から抜け出す方法です。

ネガティブ沼からの脱出で大切なのは、状況に応じてさまざまなネガティブ感情から抜け出す方法を複数持っておくこと、平時からその練習をしておくことです。

足立 啓美 一般社団法人日本ポジティブ教育協会代表理事

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認定ポジティブ心理学コーチ。メルボルン大学大学院ポジティブ教育専門コース修了。国内外の教育機関で10年間の学校運営と生徒指導を経て現職。現在は、ポジティブ心理学をベースとした教育プログラムの開発、小学校〜高校、適応指導教室などさまざまな教育現場で、レジリエンス教育の講師として活躍中。ポジティブメンタルヘルスや組織開発にかかわる企業研修、ポジティブ心理学コーチとして管理職向けコーチングも行う。共著に『子どもの「逆境に負けない心」を育てる本』(法研)、『イラスト版子どものためのポジティブ心理学』(合同出版)、『見つけてのばそう! 自分の「強み」』(小学館)がある。

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