「怒りでパニック」の子を落ち着かせる簡単な方法 長期間の「ネガティブ感情」にはサポートが必要
深呼吸は、ネガティブな気持ちから抜け出すのに役に立つ方法の1つです。とくに、おなかに空気を入れて、ゆっくりと息を吐き出し、またおなかにゆっくりと吸い込む、腹式呼吸が効果的です。ご紹介したように、感情に圧倒されているときの深呼吸はてきめんです。転んで泣いているとき「泣いているとますます痛く感じるんだって、深呼吸、ふ〜」と一緒にすることで、子どもたちがよく落ち着いてくれます。
緊急時にうまく深呼吸ができるようになるために、普段の楽しい時間に練習することをおすすめします。
ご紹介した深呼吸の練習は、レジリエンスの授業の際に、生徒たちと一緒に行うこともあります。背筋を伸ばして椅子にかけ、ゆっくり吐いて吸う深呼吸を、ゆったりした音楽に合わせて、5~10分ほど一緒に行うだけでも「気持ちが落ち着いた」「リフレッシュできた」という感想をよく言ってもらえます。
小さなお子さんの場合は、大きなシャボン玉を作る練習をしたり、半分に折った紙をテーブルの向こう側までゆっくり吹き飛ばしたりすると、よい練習になります。空を見上げて「雲をゆっくり動かそう! 空に届け〜!」と言いながら、「ふ〜」と呼吸の練習をすることもあります。寝転んでおなかにぬいぐるみをのせて、ゆっくり呼吸をして、ぬいぐるみがおなかの動きに合わせて上下するのを観察するのも、よい練習方法です。
「書き出す」ことの有効性は子どもにも
2つ目の気持ちの切り替え法は、書き出すこと。自分が感じている気持ちを書き出すこと自体に、心を落ち着かせる効果があります。「気持ちを言語化してあげよう」と前回の記事でお伝えしましたが、自分で書き出すこともまた、自分の感情に気がつくことができたり、客観的に向き合うことができたりする効果があります。
まだ文字が書けない年齢だったり、文字を書く気分になれない様子だったりしたら、クレヨンと画用紙を用意して、思いのまま書きなぐるのもよいでしょう。
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