経験ゼロの男性がたった1年で「離婚」したワケ 相談所に入って「35回」見合いをして結婚した

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9月の半ばに智明は、自分の荷物をすべて実家に運んだ。その後、離婚届を提出して、1年1カ月の結婚生活は、幕を閉じた。

智明は私に言った。

「すごく美人だったので、“結婚相談所にもこんな人が登録しているんだ”って、思ったんですよ。だから、結婚が決まったときは、有頂天でした。でも、生活が始まったときから、生活する時間のサイクルがズレていて、気持ちを通わせることができなかった。早い段階で、ゆっくり話し合う時間を設ければよかったのだけれど、その時間も取れなくて、彼女の気持ちがどんどん離れてしまった」

そこに、彼女側に相続問題が持ち上がり精神的に参っているときに、智明が祖父から莫大な遺産を受け継いでいたことを知った。智明は、悪気があって隠していたわけではないのだが、遺産のことでもめていた元妻は、智明に対する猜疑心を膨らませてしまった。

「次の相手を早く見つけて、幸せになりたい」

 智明は、続けた。

「ただ僕は、結婚自体はいいものだと思っているし、失敗して学んだことを次の結婚で生かしていければいいなと思ってます。できることなら子どもを授かって、家族という形を作って、その中で歳を取っていきたい。今は転職もして、繁忙期でなければ定時に上がれるし、土日の休みも確保できているので、次の相手を早く見つけて、幸せになりたいです」

今は、結婚をするかしないかは、個人が選択する時代だ。「結婚はいいものだ」「結婚してみたい」と思っている人は、結婚を経験してみるといい。

また再婚者は、失敗を糧にして、智明のように次の結婚に臨めばいい。

私は、智明に言った。

「一度結婚経験がある人のほうが、結婚がどういうものかをわかっているし、出会ってから結婚に至るまでのステップを踏んでいるので、お相手が見つかったら、何をどうしたらいいか、道順をつけていくやり方を知っている。だから、次の結婚はしやすい。今度こそ幸せになれるお相手を探しましょう。応援しますよ」

智明の婚活が、これからリスタートする。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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