「ダイバーシティ」の目的は多様性を企業の成長に結びつけること--第3回ダイバーシティ経営大賞・パネルディスカッション


 ワーク・ライフ・バランスを推進するようになってから社員の意識も少しずつ変わってきていると感じます。毎年行っているアンケートで、以前は「労働時間が適切である」と答えたマネジャーは約2割ほどでしたが、最近では約8割に増えています。今年度から実施している意識調査でも、「仕事と生活の両方とも、半年前と比べて充実していますか」という質問に、7割近くが「ともに充実しています」と答えています。

19時前退社の影響もあり、資格取得者が増えるなど自己研鑽に励む社員も多くなっています。出産を理由に退職する社員も、10年間で5割から1割ぐらいまで減ってきました。昨年、女性役員も4名誕生し、女性管理職数も2005年度から比較すると倍増しています。

長年しみ付いた働き方を変えるのは非常に難しく、時間がかかります。ある意味、会社の文化を作り直すことだとも思うので、地道に継続的に今後も活動していきたいと考えています。

■アクセンチュア 女性を伸ばす仕組みを徹底追求

本井(アクセンチュア) アクセンチュアの本井です。私は人事部門ではなく、コンサルティング業務を担当しています。

コンサルタントという業務は、お客様の企業規模はさまざまです。当社でも数百社のお客さまがいらっしゃいますが、1つとして同じ会社はありません。本業でも、非常に多様性が求められます。こうした中、組織としての柔軟性や多様性を保持し、伸ばしていくことが、当社のダイバーシティの取り組みの一番大きな目標です。

私は、Japan Women’s Initiativesという取り組みの統括責任者として活動しています。グローバルでは昔からこのような活動をしていましたが、4年前に社長の程(近智氏)が就任後、日本でも本格的な活動を始めました。

私どもが活動するに当たって一番重視したのは、まだ2割ぐらいの当社の女性一人ひとりに考えるきっかけを与えることでした。そのために、統計数字、サーベイ結果、毎年実施している意識調査の結果、退職率、評価の結果など、あらゆるものを可視化しました。

3年前に取り組みを本格化したときに、全社員の評価結果を分析しました。当社は制度的には評価も昇進も男女差がまったくなく、役員も評価結果の男女差はないと認識していました。しかし、実際は男性の方が良い評価をもらっている人の割合が多くなっていました。

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