「ワクチン敗戦国」日本が絶望的に後れる惨状 接種で先行した国は著しく感染数が減っている

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アメリカにおいても、ワクチン接種の効果は顕著だ。

今年1月初めには、1日当たり30万人近くの新規感染者が発生した(図表3参照)。

しかし、その後は急激に減少し、4月20日には5万人台となっている。

イスラエルやイギリスとは違って下げ止まりの傾向が見られるが、それでも著しい減少に変わりはない。

コロナ克服のためにワクチン接種こそが最も重要だと明確に意識し、万難を排してそれを実行した国と、政策の方向づけがはっきりしなかった国の違いが、いま明確な形で表れているのだ。

ワクチン接種がまるで進まない日本

英米やイスラエルで感染者数が激減し、日本でそうならない原因は、言うまでもなくワクチンの接種が進んだかどうかだ。

この数カ月間、イギリス、アメリカ、イスラエルでは、ワクチンの接種が顕著に進んだ。その反面で、日本は著しく遅れている。

人口100人当たりのワクチン接種回数を見ると、イスラエル119.5、イギリス63.5、アメリカ63.3だ。それに対して、日本はわずか1.6でしかない(NHKの資料による)。

日本のワクチン接種の状況が世界の趨勢に比べて大きく遅れていることは、最近ようやく認識され始めた。

しかし、そのことがコロナ感染状況に上述のように大きな影響を与えていることは、あまり知られていない。

回復しつつある世界の中で、日本が極めて深刻な状況に置かれているのだ。われわれは、このことを明確に認識しなければならない。

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