日産GT-R、誕生から14年の全歴史に見た超進化

最新2022年モデル「GT-R NISMO」は何がスゴいか

GT-R NISMOはレーシングカー(GT3)に採用の専用ターボを装着し、600馬力/652Nmを発揮。構造用接着剤使用のボンディングボディー、専用チューニングのサスペンション/高剛性ハブ/タイヤ、専用エアロパーツ(ダウンフォースは300km/hで+100kg)などにより、圧倒的なパフォーマンスを誇る。このGT-R NISMOに用意されるパッケージOP「Nアタックパッケージ」装着車両がニュルブルクリンク北コースで量産車最速(当時)となる7分8秒679を記録している。

2014モデル以降、GT-Rは基準車とNISMO、「GT」と「R」の性能の比率を明確に分けた2つのキャラクター展開となった。

「2015モデル(2014年11月)」は、ショックアブソーバー特性の変更やタイヤの変更により操安性と快適性をより高レベルで両立。パワートレインはすべてにおいて見直しと作り込み向上が行われ音/振動を低減。また、GT-R NISMOのアイテムの一部を基準車にフィードバックした新グレード「トラックエディション・エンジニアード by NISMO」を設定した。特別仕様車「45th Anniversary(45台限定)」はR34スカイラインGT-Rと同じシリカブレスのボディーカラーが採用された。

2017モデルで570馬力/637Nmに

ここで毎年行われていた変更がいったん途切れ2016モデルはスキップ。その理由は2回目の大幅改良となる「2017モデル(2016年5月)」のためだ。エンジンはブーストアップや気筒別点火時期制御の採用で570馬力/637Nmに向上。6速DCTは静粛性や制御の緻密化によりATのようなシフトアップ/ダウンを実現。エクステリアはフロントバンパー、ボンネット、サイドシル、リアバンパーのデザインとR35の特徴の1つだったCピラーのキャラクターラインをなくした形状に変更した。

これらは単純な意匠変更ではなく、冷却性能向上と空力性能を両立……つまり機能のための変更だった。インテリアはインパネ形状が刷新され、レイアウトは不変ながらもデザインは近代化。さらにステアリングも変更されパドルシフトもコラム固定式からステアリング一体型となった。

ボディーは「タイヤをいかに接地させるか」という原点に立ち返り、キャビンのフロントウィンドー周りの重点的な剛性アップを実施。前後バランスも整えられ、結果としてスラローム車速のアップ、修正舵の頻度が下がったそうだ。ボディーに合わせてサスペンションは一から見直されている。大きく変わった基準車に対してGT-R NISMOはアップデートされたボディーに合わせたサスペンションの再セットアップとは小変更にとどまる。

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