子どもの「MRI検査」に台本ができた深い理由 最初は「恐怖の対象」でしかなかったが…

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リクルートは新規事業のアイデアを「不」に求めました。世の中の「不足」「不満」「不便」を洗い出し、それをなくすことをビジネスにしようというのです。そこから「便利」な情報誌が何種類も生まれました。いわば「ネガティブを潰す」作戦です。

子どもの将来を考えれば、家でのお手伝いはとても大切です。生活力や段取り力を培ってくれます。でも子どもたちは、進んで家事や家業の手伝いをしようとはしません。基本的には面倒で不快なものだからです。

でもそのネガティブな面を潰すのではなく、お手伝い自体をポジティブなものに変えてしまうほうが、子どもたちのやる気を引き出せるでしょう。

子どもたちはゲームが大好きです。スーパーへのお使いも、「オレンジ色の野菜で、学校のうさぎさんも大好きなものを買ってきて!」と頼むだけで、楽しいゲームに変わるでしょう。もちろんそのとき、子どもがニンジンではなく、カボチャを買ってきたとしても、笑って受け容れてあげなくてはいけませんが。

自分で「洗濯もの畳み」を遊びにした長女

わが家の長女はお手伝い手抜き派でした。彼女には「家のお手伝いよりも大切なもの(=卓球)」があったので、お手伝いのプライオリティーは低かったのです。

小学高学年の頃、彼女には「洗濯ものを畳む」という家事分担がありました。干された洗濯ものはすべて子ども部屋に運ばれます。それを畳んで親のものと子どもたちのものと仕分けをし、親のものだったら親の部屋に持っていく、までがお仕事です。

でも長女がサボるので、あっと言う間に洗濯ものが山となります。ある日ついに母親のカミナリが落ちました。

「ちゃんとやりなさいっ!」

しばらくしたら長女が「もう終わった」とニコニコしながら子ども部屋から出てきました。彼女は「洗濯もの屋さんごっこ」という遊びを発明して、あっという間にそのお手伝いを終わらせたのです。

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