亀戸線、東武が目指した「都心乗り入れ」夢の跡 本線級設備に2両編成、ローカル色濃いミニ路線

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「特徴といえば、やはり3.4kmと短い路線なのですが、起点の曳舟と終点の亀戸を含めて5駅、そして21カ所の踏切があります。この21の踏切とは別に2つの構内踏切もあって、とにかく踏切が多い路線ですね。踏切には番号がついていて、11号だけがないので以前は22カ所あったのだと思います」(落合駅長)

落合正士亀戸駅長(左)と篠崎真一曳舟駅長(当時)(筆者撮影)

近年、踏切は都市部の鉄道から急速に姿を消している。立体交差化に伴うもので、場合によっては渋滞の要因にもなる踏切が消えることは喜ばしいといえば喜ばしい。

が、踏切はいかにも鉄道を象徴する光景の1つなのだから、下北沢の踏切しかり、なくなることへのさみしさがあるのも事実だ。そんな踏切愛の方々は、ぜひとも亀戸線に行くといい。

“踏切ファン”にオススメ

「中でも小村井駅の隣にある明治通りの踏切。これは珍しいんじゃないでしょうか。なにしろ明治通りですからね。交通量も多い道路ですので、踏切と信号が連動する仕組みになっているんです」(落合駅長)

天下の明治通り、現在のところ踏切は東武亀戸線のほかに都電荒川線があるだけだ。

「あとは全体的には住宅地の中を走っています。昔ながらの商店街もあって、下町の雰囲気が残っているところも多いですね。亀戸水神駅はよく亀戸天神と間違えられてしまうので、案内板も設けているのですが」(落合駅長)

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