普通な見た目のキャンピングカーが人気の理由 車中泊に特化したモデルが好調、差別化が課題

拡大
縮小
いわゆる車中泊仕様と呼ばれる、普通の見た目が特徴のキャンピングカーに注目(筆者撮影)

一般的なキャンピングカーといえば、テーブルやキッチン、ソファやベッドなどが装備され、車体のキャビン部が大きく、背が高いクルマをイメージする人も多いだろう。だが、最近人気なのは、一見して外観がノーマルと変わらないタイプだ。例えば、ベース車両がハイエースなどの場合、見た目は普通のワンボックスカーで、ノーマルと同じ4ナンバー車のボディサイズを維持する。そのぶん、装備は本格的なキャンピングカーほど豪華ではなく、荷台部分にベッド用マットを載せただけというタイプも多い。だが、実際にこういったお手軽なモデルが売れているのだ。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

近年、需要が伸びているキャンピングカーの中でも、なぜ一見「普通」のタイプに人気が集まっているのだろうか。ジャパンキャンピングカーショー2021(4月2~4日・幕張メッセ)に出展されたモデルを例に、その理由を検証してみる。

日産自動車はセレナ・キャラバン・バネットを展示

日産自動車「セレナ」の車中泊仕様(筆者撮影)

日産自動車は、ミニバンの「セレナ」、商用車の「NV350キャラバン」や「NV200バネット」といった3モデルをベースにした「マルチベッド」と呼ばれる仕様をブース展示した。いずれも車体や外装はノーマルのままとし、荷台スペースにベッドマットを装備することで、アウトドアで橫になったり、就寝したりすることに特化した、いわゆる「車中泊仕様」だ。

セレナのマルチベッドの内装(筆者撮影)

セレナやキャラバンには、3列シート仕様もあるが、あえて2列シート仕様とし、荷台部分の使い勝手を重視している。取り外し可能なベッドマットは、3モデルともに2列目シートをリクライニングさせて取り付ける。ベッドが不要な場合には、キャンプ道具はもちろん、釣りやカヌーなどのアウトドアスポーツ用品など、さまざまなアイテムを積載することも可能だ。就寝人数はいずれも大人2名だが、キャラバンやセレナでは、夫婦2名の間に小さな子供1名も橫になれる余裕があり、ファミリー層を意識したスペース設定となっている。

NV350キャラバン マルチベッドの内外装(筆者撮影)

これら仕様のユーザーについて、日産自動車の担当者は「アウトドア初心者の方が多いですね」という。本格的なキャンピングカーまでは必要ないけれど、キャンプや車中泊を始めたいというユーザーが大半を占めているようだ。近年のアウトドアブームにより、車中泊仕様車の需要が増えたことが、3モデルのリリースを後押しした。

次ページ自動車メーカー以外の専門業者も注目!
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT