普通な見た目のキャンピングカーが人気の理由 車中泊に特化したモデルが好調、差別化が課題

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NV200バネット マルチベッドの内外装(筆者撮影)

購入者の多くは、東京など都市部の在住者がメインだ。同担当者によると、「ご自宅周辺に大型のキャンピングカーが停められる広さの駐車場がないとか、周辺の道路が狭いといった理由で、ご購入いただくケースも多いですね」という。また、こういった標準サイズのボディであれば車高が2m以内に収まるため、高さ制限があるショッピングセンターの屋内駐車場に駐車することも可能だ。「お買い物や通勤、お仕事など、日常の足として使えることも、ご好評をいただいている理由です」(日産担当者談)という。

ちなみに、女性でも運転しやすいセレナの車中泊仕様は、ファミリー層に人気だ。平日に主婦が小さい子供を送迎したり、近所のスーパーへ出かけたりといった使い方もできるからだ。また、キャラバンは仕事にも使えるということで自営業者、バネットは最近話題のソロキャンプを楽しむ若い世代にもユーザーが多いという。

専門メーカー「ダイレクトカーズ」も車中泊仕様に参入

キャンピングカーの製造・販売を手掛けるダイレクトカーズの車中泊仕様車「アウトギア」(筆者撮影)

外観がノーマルと変わらない車中泊仕様車に参入するのは、自動車メーカーだけではない。例えば、三重県でキャンピングカーの製造・販売を手掛けるダイレクトカーズも荷台スペースにベッドマットを配置した新作「アウトギア」を出展。

同社は、トラックやマイクロバスなどをベースに、車体の運転席部分のみを残し、ほとんどの箇所にオリジナルのキャビンを架装する「キャブコン(キャブコンバージョンの略)」と呼ばれる本格仕様車も手掛ける老舗メーカーだ。また、ワンボックスカーやミニバンをベースに、リビングやキッチン、ベッドなどを架装する「バンコン(バンコンバージョンの略)」と呼ばれる仕様にも定評がある。

ハイエースの標準ボディをベースにした新作は、外装サイズはそのままに、2列シート仕様とし、ベッドの台座と大人2名が橫になれるフラットなベッドマットを装備する。荷室のベッドマットはアレンジが可能で、左側に跳ね上げて固定すれば大きな荷物が積載できるカーゴモード、2分割にして後部部分のみ跳ね上げればリビング的に使える1/2モードなど、好みや使う状況に応じて変更ができる。

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