普通な見た目のキャンピングカーが人気の理由 車中泊に特化したモデルが好調、差別化が課題

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アウトギアの内装(筆者撮影)

同社製キャンピングカーにおけるアウトギアの位置付けについて、ダイレクトカーズの担当者は「エントリーモデル」だという。メインターゲットは、日産自動車と同様に、ブームに乗ってキャンプや車中泊などを始めたキャンピングカー初心者だ。新規顧客を増やすことで、将来的にそれらユーザーがステップアップすれば、同社が長年製作してきた本格的キャンピングカーの需要増にも繫がるといった目算もある。

キャンピングカーの出荷台数

会場には、これら以外にもさまざまな標準ボディサイズのキャンピングカーが展示され、見た目は「普通」の仕様に対する需要がいかに高まっているかがわかる。これについては、タイプ別キャンピングカー出荷台数のデータを見ても、その人気ぶりは明らかだ。

キャピングカーの業界団体「日本RV協会」が2020年7月に発表した「キャンピングカー白書2020」によると、2019年に同協会に所属するキャンピングカーメーカーが生産したキャンピングカーの出荷台数は合計6445台だった。ちなみに、この台数は前年度比114.3%の増加で、販売総額は526億2577万円にものぼる。

次に、総出荷台数の内訳を見てみると、1位「8ナンバー以外」(2400台)、2位「バンコン」(2069台)、3位「キャブコン」(1819台)、4位「バスコン」(85台)、5位「キャンピングトレーラー」(46台)、6位「そのほか」(26台)となっている。ここでいう「8ナンバー以外」というのが、見た目が普通のキャンピングカーを指す。例えばワンボックスカーをベースに、ボディサイズは純正のままで乗車シートの配列なども大きく変更していなければ、構造変更届が不要となり8ナンバーにはならない。対して、バンコンやキャブコン、マイクロバスなどをベースとするバスコンといったタイプは、車体にキャビンを架装し、全幅や全高を変えたり、シートの数や配列を変更したりするため、ほとんどの場合が8ナンバー登録となる。

つまり、「8ナンバー以外」が1位ということは、外装サイズを変更せず、車内にベッドだけを設置しただけの車中泊仕様が、最も多く出荷されたことを意味する。

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