「猛獣のような妻」を愛する夫に見る夫婦の真理 人の個性を「長所」と見るか「短所」と見るか

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陳さん手作りの離乳食(写真提供・近藤さん)

近藤さんがなぜ自分を「猛獣」と表現したのか、その真相はわかりません。でも、日本社会は女性に「従順さ」「かわいらしさ」を求めることが多いのは事実です。そして近藤さんは、自らの考えを主張し、自分の道を自分で切り開いていくタイプ。もしかしたら、過去にまわりから引かれたり、揶揄されたことがあったのかも?と勝手な想像してしまいました。でも、女性とは従順で、かわいらしい存在であるべきという考えがあるとしたら、それは本人の特性を無視した失礼な決めつけです。

そして、家庭内の話でいえば、性格や資質の一部分について、パートナーに「短所」として責められ続けることがあります。そうすると、本人も「これが自分の短所なんだ」と思い込み、自分を責め続けてしまう。

でも、もしかしたら、その個性はほかの誰かにとっては「長所」かもしれないのです。相手の個性を「長所」として捉えられること、それこそが「相性がいい」という状態なのです。今回の取材ではそれを改めて認識することができました。

ちなみに、お二人に今後の目標や夢を聞いたところ、「このままでいい。今の生活が続くのが幸せ。健康でさえいれば。お金に関してはもう少し頑張らないといけないところはあるけど、基本的には今のままで」と口をそろえていました。

「今のままで幸せ」の重み

今回は近藤さんの離婚話から順に追って行ったこともあり、「今のままで幸せ」と言えるその言葉の重さをしみじみと感じたりもしました。

というわけで、今回学んだつかれない家族になるヒントは……

パートナーに自分の欠点を責められてばかりでつかれた。

パートナーにとっては欠点だからといって、
世界のすべての人にとってそれが欠点とは限らない。
もしかしたら長所と捉える人もいるかもしれない。
自分を追い込みすぎず、視野を広げてみよう。 
この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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