週350本放送｢ミニ番組が昔も今も粒揃い｣の訳見たことはあっても､知られていない存在意義

高堀冬彦 : ジャーナリスト・GALAC編集委員

2021/04/06 19:30

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SDGs関連のもの以外にも、ミニ番組は魅力的なものばかり。本稿に合わせて、すべてのミニ番組を視聴したが、眉をひそめるような番組は皆無だった。以下、一部を紹介したい。

■NHK
「名曲アルバム」（総合・土曜14時50分～55分ほか）
1976年スタート。名曲に合わせて美しい映像が流される。ファンが多い。「登場する『名曲』は、どの曲も放送時間に合わせて5分にアレンジ。番組独自の音楽録音を行っています。その曲の誕生ストーリーや、町の魅力を『名曲』にのせて、気軽にお楽しみいただきたいと思っております」（担当者）

「みんなのうた」（総合・月曜10時55分～11時ほか）
放送開始から60年。みんなが知る名曲がいくつも生まれた。「1961年4月、『子どもたちに明るく健康的な歌を』というコンセプトで放送をスタートさせました。以来、子どもたちはもちろん、大人、年配の方々まで、まさに『みんな』に聴いていただける歌を目指してお送りしています。流行の最前線を紹介する番組でも、アーティストのPVでもありません。歌と映像とのコラボレーションで、多様な価値観を踏まえて聴きごたえのあるメッセージを提供することを目指しています」（同）

「きょうの料理ビギナーズ」（Eテレ・月曜21時25分～30分ほか）
番組名の通り、料理の初心者向け。「番組をご覧いただくことで、料理の幅、食の幅を広げ、生活をより楽しくしていただきたいと考えています。番組が考える視聴者層は、料理に関心はあるけれど基本がわからないために、苦手な人。自分だけではメニューが広がらないと改善のアイデアを求めている人です」（同）

■日本テレビ
「POWERフレーズ」（日曜18時55分～19時、提供＝みずほフィナンシャルグループ）
トップアスリートたちが心の支え、力の源にしている言葉を紹介。視聴した日はサッカー女子日本代表の長谷川唯選手が登場。意識が変わった言葉として高倉麻子代表監督の「責任感を持て」をあげた。アスリート以外が見ても力が湧く。

■テレビ朝日
「世界の車窓から」（月曜・火曜23時10～15分、提供＝富士通）
1987年に始まった長寿の人気番組。派手な演出は一切なく、車窓からの景色とBGMで構成されている。見る側を癒す。ナレーターは石丸謙二郎。

■TBSテレビ
「四季折々の贈り物」（日曜13時54分～57分、提供＝山崎製パン）
季節のならわしや習慣、四季折々の楽しみ方を紹介。視聴した日はミカンの選び方など。一般番組からは得難い情報ばかり。

■テレビ東京
「風景の足跡」（火曜22時54分～23時、提供＝大塚商会）
時計の針を戻し、ある風景の歩みを辿る。視聴日には東京・日比谷の内山下町橋高架下を取り上げた。風景の歴史が分かる。ナレーターは上白石萌音。

■フジテレビ
「おふくろ、もう一杯」（水曜22時54分～23時、提供＝東洋水産）
「もう一杯！」と言いたくなる全国の料理を紹介。視聴日はキムチ、たくあん、豚肉をごはんと炒めた長野県塩尻市の「キムタクご飯」。小学校給食の管理栄養士が考案者で、一般番組では目にできない料理。ナレーターは武田鉄矢。

ミニ番組は小粒ながら実力派ぞろい。ミニ番組を見るためにテレビをつけてみませんか。

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たかほりふゆひこ / Fuyuhiko Takahori

1964年、茨城県ひたちなか市生まれ。スポーツニッポン新聞記者（放送担当）、週刊現代契約記者、サンデー毎日編集次長を経て独立。

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