発達障害に気づかない大人たち 星野仁彦著
発達障害は子供に限定されない。ビジネス社会を含め、周りに「ちょっと困った」成人がいるというのが本書の主題。
発達障害に気づかず「ちょっと困った大人」とは、「いい大人なのに机上が片付けられず、忘れ物やミスが多く、アポが守れず、直ぐにキレて、KY 」な人のこと。そして、何よりも問題なのは発達障害であることに本人も周りも気づいていないことだ。
発達障害とはいっても、学校での成績は優秀な場合があるため、周囲からは「勉強はできるが変わった人」と評価されていることは少なくない。
しかし、こういった人達は就職してから職場内のみならず取引先との間でトラブルを引き起こす可能性が高い。その結果、退職せざるをえないこともある。
こんなことになっては、会社にとっても、発達障害の本人にとっても不幸だ。
発達障害の発症の環境原因説が否定される中、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、AS( アスペルガー症候群)や合併症の病理知識・サポート情報を得ることのできる本書は、とりわけ人事や労務に携わるビジネスパーソンにとって必読だ。
(田宮寛之 =東洋経済HRオンライン編集部)
祥伝社新書 819円
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら