回復期待でも出遅れた「大型バリュー株100」

「会社四季報プロ500」は割安株に注目

三菱UFJフィナンシャル・グループも同じPBR水準。ただ、こちらはみずほの時価総額4兆円に比べ8兆円と倍近い市場評価になっている。みずほ同様に年初からの株価上昇が止まらない状況だ。

鉄鋼業界も厳しい経営環境に苦しみ、低PBRが常態化している。ただ、こちらも業績が四半期ごとに回復する局面で、株価も反発局面にある。

依然PBR0.4倍という低水準にいる神戸製鋼所は象徴的。主力の鉄鋼に加え、アルミでも自動車向け需要が強い。今期も下期からの挽回生産の恩恵を受け、当初見込んだ赤字幅が四半期ごとに縮小している。2021年3月期は無配、2022年3月期も低い配当水準が予想され、新年度ベースでの利回りでも依然割安感が薄い点が、株価低迷を長期化させているようだ。

資源価格上昇で石油業界と商社に注目

同様にJFEホールディングス日本製鉄など他の高炉大手も低PBRが常態化している。ただ、両社とも2021年3月期に配当を行う方針となり、新年度の配当期待も高まるところ。どちらも抵抗ラインを突破し、上昇トレンドに転換している。

資源価格の上昇で評価が高まるのが石油業界と商社。いずれも低PBR銘柄が多い。ENEOSホールディングスはPBR0.7倍程度。配当利回りは4%を超す。銅や原油価格の上昇を好感し足元上昇が目立つ。

昨年秋のバフェット買いで注目された総合商社も年初から株価の上昇が目立つ。市場の評価が高い伊藤忠商事がPBR1倍を超えてきたが、住友商事三菱商事などPBRは1倍を下回る水準が続く。利回りの高さも魅力で、足元の株価上昇に「さすがはバフォット」と評価する市場関係者の声も聞く。

PBR1倍割れは市場の不人気を表す面もあり、減損リスクを抱える銘柄も少なくない。万年割安銘柄には注意が必要だし、金利上昇から緩和政策の縮小の議論が早まるなどのリクスもあるが、2021年度の回復が高いものから再評価される動きが当面続きそうだ。

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