マンション「大規模修繕」を予算内に抑える方法

「建築費の高騰」や「居住者の高齢化」で実施に壁

今回はマンションの「大規模修繕」について考えます(写真:セーラム / PIXTA)

大規模修繕計画を予算不足で実施できないマンションが増えている。築古のマンションストックはこれから急増していく。これに対して日本人の人口はすでに減り始めていて今後急速に減っていくことは決まっている。

また、築古マンションの居住者ほど、高齢化しており、働いている現役世代は少なく、追加費用には対応しにくい。そんな中、必要な修繕箇所を確認したうえで、解決策を提示していかないと意味がない。

大規模修繕積立金が足りなくなる理由

大規模修繕のための資金の集め方は、新築時に大規模修繕積立基金という一時金と、入居後の毎月の修繕積立金の2つの合計になる。これは当初は低めに見積もられる。なぜなら、新築販売時にこの金額が大きいと販売不振の一因になりかねないからだ。

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しかし、入居後数年経つと、このまま行くと積立金が足りなくなりますという話にすり替えられる。このため、毎月の積立金を増やすか、まとまった一時金を徴収するかという話になる。ここで、入居者で構成する管理組合ではひと悶着することになる。

それだけではない。タワーマンションの大規模修繕費用が高騰しているのは事実で、これは元請けとなるゼネコンの建築単価が高騰したことに比例している。ここ10年で、震災復興や公共工事の復活や東京オリンピック開催が決まり、建築コストは大幅に上がった。その余波だが、当面の間はこれが下がる理由がなく、この問題が軽減されることはないと思われる。

次ページ以前は大規模修繕前の買い替えを推奨していたが…
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