今の若者が支持する「意外なテレビ番組」の正体 「現役大学生が見ているテレビ」トップ20を公開

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4位『有吉の壁』(日本テレビ系)

レギュラー放送化が昨年4月ですが、いきなりの高支持。かつての『お笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)の流れを汲む“若手芸人ムチャぶりお笑い番組”ですが、やはりこうした路線は鉄板という証しかもしれません。若者層に弱い19時台の番組ながらの4位ですから。

2位は同率(22.9%)で2番組。

2位『アメトーーク』(テレビ朝日系)
2位『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)

安定人気の『アメトーーク』は予想通りの上位ランクインですが、『テレビ千鳥』は予想外。平日の深夜から徐々に放送時間帯を上げ、昨年10月に日曜22時台のプライムタイムに枠移動したという“苦労人番組”ですが2位は驚き。千鳥の人気ぶりがうかがえます。

今の若者が「最も支持する番組」は?

お待たせいたしました。第1位の発表です。支持率は27.1%!!その番組は……

1位『水曜日のダウンタウン』(TBS系)

今年4月で放送開始から丸7年となる人気番組が堂々の1位でした。さまざまなバネラーが持ち寄る“説”を取材し、VTRにて検証、それについてトークするというシンプルな構成ですが、安定した人気を誇っているんですねぇ。数多あるダウンタウンがMCを務める番組中で唯一ランクインし、しかも全体の4分の1以上が支持する1位というのも興味深かったです。

さて、ここまでのトップ20(27番組)のラインナップを見て、ある点にお気づきになった方もいらっしゃるでしょう。

そうです。毎週発表されている「世帯視聴率」トップ20の常連番組である『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)、『サンデーモーニング』(TBS系)、『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ系)、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)、『秘密のケンミンSHOW極』(日本テレビ系)、『人生の楽園』(テレビ朝日系)、『プレバト!!』(TBS系)、『鶴瓶の家族に乾杯』(NHK総合)といった番組がランクインしていないこと。

当然の如く、アンケート集計時にこの点を注視していたのですが、実は上記の番組を挙げた学生はいずれもゼロ! その人気がシニア層に支えられている傾向が少なくとも、このアンケート上では明らかになったのです。

シニア層の見るモノになりかねない現状のテレビ界。もちろん、テレビは若者層だけが見ればいいというモノではないものの、一応、番組制作側の人間であり、シニア層である筆者にとって、いろいろと考えさせられる集計結果でした。

小林 偉 メディア研究家

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こばやし つよし / Tsuyoshi Kobayashi

メディア研究家、放送作家、日本大学芸術学部講師。東京・両国生まれ。日本大学藝術学部放送学科卒業後、広告代理店、出版社を経て、放送作家に転身(日本脚本家連盟所属)。クイズ番組を振り出しに、スポーツ、紀行、トーク、音楽、ドキュメンタリーなど、様々なジャンルのテレビ/ラジオ/配信番組などの構成に携わる。また、ドラマ研究家としても活動し、2014年にはその熱が高じて初のドラマ原案・脚本構成も手掛ける。

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