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ヤフーLINE統合、EC・金融で見据える「勝ち筋」 川邊・出澤両トップがコロナ禍で抱いた危機感

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川邊:こういうときは純粋想起(そのカテゴリーで最初に思い浮かぶサービスであること)が重要で、例えば情報メディアとしてはヤフーが伸びた。ファッションではゾゾが伸びた。一般の買い物でもまずヤフーを想起してもらうには、地力を付ける必要がある。

ここでいう地力というのは、商品数、価格と特典、使い勝手、配送利便性などだ。商品数とお得さではかなり追いついてきた。使い勝手はつねに改善し続けるしかない。あとは物流。ここは今後強化したいし、5年で5000億円と打ち出しているAI投資にも、物流をスマートにしていくためのものを入れていくつもりだ。

LINEと組むことでECで新たなサービスをどこまで打ち出せるか。写真は3月1日の会見(撮影:尾形文繁)

それと両輪で必要なのが、競合にないサービスを生み出していくこと。せっかくLINEが仲間に入ったので、人と人とのコミュニケーションが密に行われているLINEならではのものをアドオンしていく。

それがライブコマース(ライブ配信動画で商品紹介・販売を行うサービス)、ギフト(メッセンジャーを通じてプレゼントを送れるサービス)などだ。例えばギフトの品ぞろえを、ヤフーショッピングの出店者、ペイペイの加盟店などのネットワークを使って一気に増やすこともできるだろう。

利用者のスティッキネスを上げる

――同じく集中領域にある「社会」ですが、行政や防災に関連するサービスは作り込みが大変そうな一方、あまり稼げるイメージがありません。

川邊:おっしゃる通り、防災で儲かるはずはないし、行政サービスも、それだけで大きなビジネスになるという性質のものではない。ここに取り組む目的はほぼ、利用者のスティッキネス(粘着性)を上げることにある。

例えば行政手続きを全部LINEで完結できたり、災害で困った時にヤフーでしっかりナビゲーションできたりすれば、ずっと使い続けようと思ってもらえるだろう。採算性だけで判断する領域ではない。

――今回の統合でZHDの株主となったAホールディングスの社長には、ソフトバンクの宮内謙社長が就きました。ソフトバンクとの関係性は今後どうなりますか?

川邊:自分自身、ソフトバンクの取締役を兼任しているので、統合以前から密にコミュニケーションを取っている。同社が「ビヨンド・キャリア」というミッションを掲げ目指していることの1つは、間違いなくネットサービスの拡充だ。その大部分を担うのがZHD。LINEと一緒になればできることが増えるので「ぜひとも頼むよ」と言われている。

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【ソフトバンク色は出さない】

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