プライド 真山仁著

プライド 真山仁著

老舗の洋菓子メーカーで賞味期限切れ牛乳を使用していたことが発覚した。

社内改革の急先鋒だった柳澤は、告発文書を作ったのではと、上層部から疑われる。柳澤は調査に訪れた工場で、問題を起こしたのは、再雇用されていた、ある職人であると知らされる。その人物こそ、入社直後の柳澤に品質管理をたたき込んでくれた人物だった。

一体、なぜ彼がそんなことを? 柳澤は調査を進めるうち、一筋縄ではいかない製造現場の苦悩を思い知ることになる。結末、読者には意外な真相が明かされ、深い余韻を残す。表題作『プライド』は働く者にとって、誇りとは何かを突き付ける。

そのほか、変人の農水官僚が事業仕分け人である与党政治家と対決する『一俵の重み』、ミツバチの大量死を扱った『ミツバチが消えた夏』など現実の出来事にヒントを得た6作品を収載。

著者ならではの綿密な取材が加えられ、巧みな切り口と意外性に富んだ短編小説集に仕上がった。

新潮社 1470円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 赤木智弘のゲーム一刀両断
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
かんぽ まさかの10月営業再開<br>日本郵政グループの不適切判断

日本郵便本社が発した「10月からかんぽ営業を段階的に再開」との緊急指示に、現場は大混乱。乗り換え勧奨禁止などの再発防止策、7月末に実施を発表した全件調査、特定事案調査にも大きな問題を残したままだ。拙速な営業再開の裏には何が。