日本人が英語を身につけられない根本的な原因

世界中の科学的研究から導き出された勉強法

思うように英語の勉強の成果が出ない、という人は勉強のやり方が間違っているかもしれません(写真:pearlinheart/PIXTA) 
今度こそ、と英語の勉強を始めても、「頭に入らない」「忘れてしまう」「集中できない」「やる気がでない」「すぐ飽きてしまう」、だから一向に英語を話せるようにならない……。実はそれ、勉強のやり方が間違っているからなんです。
脳科学、心理学、教育学、言語学など、世界中の科学的研究から導き出された44の効果的な勉強法を紹介している『絶対忘れない勉強法』の著者で明治大学教授・堀田秀吾氏が、「英語の勉強のやり方」を紹介します。

まずあなたの「英語の勉強のやり方」をチェック

次の3つの質問に答えてください。

【チェック】
□夜、勉強している
□勉強は机でしている
□勉強するのは静かな場所で、と決めている

いかがでしたか?

実は、この3つはすべて「間違った勉強のやり方」。もしかしたら、学校の先生や親御さんから「正しい勉強のやり方」だと教えられてきたやり方かもしれませんね。ですが、私たちの脳や認知システムの性質からみると、効果がなかったり、むしろ、学習効率を下げてしまうものもあるのです。

勉強する時間がインプット効率や記憶の定着率を左右するとしたら、より効率のいい時間を知って、その時間帯に勉強したいものですよね。そこで、ここではまず東京大学の清水貴美子助教らの研究をご紹介しましょう。

【実験内容】
マウスの、はじめて見る積み木と、見たことがある積み木を見たときの行動が違うという、習性を生かして、学習から24時間後のテストで長期記憶を測定した。

その結果、マウスの記憶しやすさは時間帯によって大きく異なり、夜がよいことがわかりました。

また、清水氏が参加している別の研究では、海馬の長期記憶にSCOPというたんぱく質が重要なことを発見しています。このSCOPの観察や、遺伝子工学的手法で海馬時計を失ったマウスで実験を行ったことによって、活動期の前半が長期記憶に向いていることが明らかになりました。

この研究結果を踏まえると、深い思考を必要とする英語のリーディングやライティング、しっかり覚えたい英単語や英熟語などの暗記は、朝やるのがよさそうです。実験のマウスの結果と逆の結論になるのは、マウスは夜行性で、人間は昼行性だからです。

脳科学者の茂木健一郎氏も、朝を「脳のゴールデンタイム」とし、よりクリエーティブなことをする状態が整っていると述べています。

英語の勉強は朝方にシフトするのをおすすめします。

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