リビングハウスが家具を売りまくる北欧流の技 二極化する市場の空白地帯を独自路線で走る
北村:われわれもお客様への配送は外部の会社に委託しているため、コーディネートを提案したスタッフが、自分が提案したモノがどうなったかを確認できませんでした。ところが、ネットを活用することで、スタッフが提案した家具や小物類などのコーディネートがお客様の部屋で実際にどうなったかを確認できるようになり、答え合わせのほか追加の提案もできるようになりました。
三神:家具店は天井が高く敷地も広いため、自宅とは空間があまりに違います。選ぶ側から見ても、自宅の空間内にいながらPCの画面上に色やデザインを映し、アドバイスを得ながら商品を選ぶことは実は合理的なのかもしれません。
地方とのつながりを築く
狩野:今後の展望は?
北村:ネット接客に需要があると確信したので、今後は地方を攻めていきたいと考えています。ハウスメーカーや地場の工務店とタッグを組んで、その地域のモデルハウスや家具インテリアのコーディネートをさせていただきたいと考えています。
三神:家具店やインテリア店さんがハウスメーカーや工務店などとコラボレーションするのは珍しいことなのでしょうか?
北村:都市部ではありますが、地方ではあまり例がないですね。今、地方にお住まいのお客様もインターネットで、都会の情報やおしゃれなインテリアの情報はいくらでも得られますが、実際は、自宅の近くにそうした商品を売っているお店がないのが実情です。そこが狙い目です。
三神:その地域の特性に合った住宅を工務店さんがモデルハウスにされるので、独自に店舗をつくるよりもつくりやすいかもしれないですね。店舗という空間に対する追加投資が不要なまま、工務店側にも家具店側にも顧客にもメリットがある、新しいモデルです。
北村:はい。その地域の特性やニーズを聞いて、自社の製品やスキルを使っておしゃれなモデルハウスをつくらせていただく。地方在住の方に向けて“コト”を売るというコーディネート提案を親身にさせていただきたいです。
(構成:二宮 未央/ライター、コラムニスト)
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