「デートの段取り」を最優先させる男性の勘違い 楽しい時間を過ごす事が目的のはずなのに…

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「交際になってから、毎日の出来事を日記風につづったLINEが、夜の10時前後に来るんです。なんか引いてしまいました。まだ彼のことをよく知らないし、好きにもなっていないのに、“今日は、あれをした。これをした”と、一方的に書いてこられても、ちっとも興味が持てなかった。2度ほど会って、1度目は夜に2時間くらい食事をして別れたので、まだよかったんですが、2度目のデートが、半日一緒にいたんですね。ランチをして、その後映画を観て、そこまではよかったんですが……」

ランチも映画も予定どおり進み、荘太は、その後、カフェでお茶をする計画を立てていたようだ。ところが、行こうと当たりをつけていたカフェが、やっていなかった。

「そうしたら、『どうしよう。カフェが休みだ』って、急に焦り出して。なんだかすごく余裕がない様子に感じたので、『お茶は別にしなくてもいいですよ』と言ったんだけれど、その言葉も聞こえなかったのか、スマホで近くのカフェを検索し出して、『ああ、こっちにカフェがあるな』って、横にいる私のことは無視して、ズンズン歩き出して。まじめな性格なんでしょうけど、何かその姿に引いてしまいました」

これは、荘太に限ったことではない。男性は女性よりも段取りを組むのが好きだ。食事だけして別れるデートならいいのだが、1日や半日かけてのデートとなると、何時にどこのお店に行って、何時に何をするというタイムスケジュールを決める。本来デートは、2人で楽しい時間を過ごすことが目的なのだが、立てた計画の遂行に固執するので、予定が狂うと臨機応変な対応ができない。とたんに気持ちに余裕がなくなってしまう。

美加から“交際終了”が来たことを告げると、荘太は言った。

「ああ、映画を観ているときに僕は失敗してしまったんです。隣に美加さんがいることを忘れて、映画に入りこんで夢中になってしまった。デートで映画を観ているのに、映画自体を楽しんじゃったんです」

あまりにも大きな勘違いをしているようだったので、私は、“なぜ交際終了が来たか”を、細かく説明した。

男性と女性では、人を好きになる速度が違う

こんな例もある。お見合いを終えたあずさ(仮名、35歳)が弾んだ声で電話をかけてきた。

「今日の男性、今までお会いした人の中でいちばんよかったです。お見合いもなんと3時間近く話をしていたんですよ。交際希望でお願いします!」

お見合いした誠司(仮名、40代前半)は、大手企業で営業をしていたので、コミュニケーション能力にも長けていたのだろう。

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