子どもの「おこづかい」を決める家族会議の方法 おこづかいの「適正金額」を最初に割り出そう

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①「ほしいもの」のためのお金 120円
②「必要なもの」のためのお金 280円
③ 短期的な貯金         160円
④ 長期的な貯金         105円
⑤ 寄付のためのお金       35円
合計700円

でもこれでは、短期的な貯金でほぼマンガ雑誌しか買えず、プレゼント代などが出ません。そこで、「ほしいもの」のためのお金をあと20円減らして100円にして、短期的な貯金にまわします。すると、160+20=180円が短期的な貯金になります。

①「ほしいもの」のためのお金 100円
②「必要なもの」のためのお金 280円
③ 短期的な貯金         180円
④ 長期的な貯金         105円
⑤ 寄付のためのお金       35円
合計700円

目安の金額700円を守って、この金額に決めてもいいでしょう。

しかしバランスを再検討すると、雑誌代が620円なので、短期的な貯金が1カ月でわずか100円しかできないことが気になります。本来は週140円ほしいところだったので、少し上乗せして月200円は貯金することにすると、短期的な貯金は週205円になりますが、それだとあげにくいので、

①「ほしいもの」のためのお金 100円
②「必要なもの」のためのお金 280円
③ 短期的な貯金         210円
④ 長期的な貯金         105円
⑤ 寄付のためのお金       35円
合計730円

と30円だけ総額を多くして、短期的な貯金を210円にする方法もあります。

考え方は家庭それぞれ

もちろん、620円の雑誌はこれまでも親が買ってあげていたものだからと4で割って短期的な貯金に足すという方法で解決するご家庭もあるかもしれません。その場合は、週155円足すので、

①「ほしいもの」のためのお金 140円
②「必要なもの」のためのお金 280円
③ 短期的な貯金         295円
④ 長期的な貯金         105円
⑤ 寄付のためのお金       35円
合計855円

この場合多めに払っているので、5円はまけてもらって短期的な貯金を290円にし、総額を850円にするほうがいいかもしれません。

親の小銭の用意しやすさも、「おこづかいプログラム」を続けるための大事なポイントですから、そこは自分の払いやすさも考えてください。

藍 ひろ子 教育ジャーナリスト

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教育ジャーナリスト。長年、出版社で雑誌および書籍の編集者として、育児・教育分野の仕事に携わったのち独立。著書に『する?しない?中学受験 迷ったときに』『誰も教えてくれなかった正しい子どもの育て方』(ともに主婦の友社)がある。また『0才からやっておきたい教育』(日本経済新聞出版)のスーパーバイザーを務めた。26歳の男子の母。

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