広報担当者は「緊急性が高ければ、救急車を呼んでほしい」とも話していたが、救急車を呼ぶかどうかの判断は、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係わる自宅療養の実施に関する留意事項」にある。具体的には以下のとおりだ。
・顔色が明らかに悪い(※)
・唇が紫色になっている
・いつもと違う様子がおかしい(※)
・息が荒くなった
・急に息苦しくなった
・生活をしていて少し動くと息苦しい
・胸の痛みがある
・横になれない。座らないと息ができない
・肩で息をしている
・突然(2時間以内を目安)ゼーゼーしはじめた
・ぼんやりしている(反応が弱い)(※)
・もうろうとしている(返事がない)(※)
・脈がとぶ、脈のリズムが乱れる感じがする
(※は家族等が確認した場合)
だが、ここまでの症状ではないものの、心配な症状が出ることもある。そんなときにつながる窓口があればどんなに心強いだろう。
厚労省にも問い合わせると、「保健所で対応しています」。そこで、症状があったときに保健所と連絡がとれない、電話がつながらない状況があることを説明したところ、
「かかりつけ医にお問い合わせいただくのがいちばんよいと思います。検査を受けに行かれた先の医師、あるいは初診で診てもらった医師にご相談いただければ問題ありません」(新型コロナウイルス感染症対策推進本部戦略班)
PCR検査を受けるための3つのルート
現在、検査センターや医療機関でPCR検査を受けるルートには大きく3つある。
② 症状がある人が飛び込みで受診するルート
③ 近隣の検査を実施していない近隣の医療機関から紹介されるルート
③のルートに関しては、厚労省の担当者が言うように、もともとかかりつけ医が主治医になっているので、対応してもらえる可能性がある。問題なのは、①や②のルートだ。
この場合、PCR検査を実施している医療機関の医師が継続的に診るのは難しいと、和田さんは言う。
「例えば、当院では日常診療とは別にPCR検査をしており、毎日のように陽性者が出ています。多いときで1日20件、PCR検査をするのでそれで手いっぱいです。もし私たちのような医療機関が患者をフォローアップするようなことになれば、逆に検査数を絞らなければならないといった問題も出てきかねません」
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