ソフトバンクGが反発する「勝手格付け」の是非 ムーディーズの情報発信に対し繰り返し批判

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2021年1月7日発行のムーディーズのレポートでは、現預金の保有量の多さ、負債以上の価値を持つ投資ポートフォリオ、上場株の比率の高さが担保する透明性、国内通信ビジネスが生み出す安定的なキャッシュフローを評価した。

その一方で、大型取引によるイベントリスク、投資ポートフォリオにおけるアリババ株(株式価値は2020年9月時点で18.6兆円)への集中度、支払利息の多さ、孫正義会長兼社長への権限の集中などを課題に挙げた。そのうえで同社は、「予見できる将来においてSBGの格上げは考えにくい」としている。

これに対して、S&Pグローバル・レーティング・ジャパンは前向きな評価に変えた。1月26日、SBGの格付けは「BB+」(ムーディーズの「Ba1」と同等)に据え置きつつ、格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更した。

勝手格付けを活用する投資家もいる

S&Pは従来、「(ソフトバンクビジョンファンドなどの)ファンド事業への投資は有利子負債で賄うと想定していた」。だが、資産売却プログラムの完了やイギリスの半導体設計子会社アームを4.2兆円で売却したことで、捻出した資金を株主還元と負債削減だけでなく、今後は再投資にも充てると分析。「機動的に資産を入れ替えながら有利子負債の総額を抑える財務運営は信用力にややプラス。こうした財務運営がされれば、今後1~2年に信用力が大きく悪化する可能性は低い」とした。

SBGに対するムーディーズの勝手格付けをめぐっては、大和証券の大橋俊安チーフクレジットアナリストが今年1月に投資家(投信・投資顧問・信託銀行、銀行、生命保険会社など)に聞き取りを行ったところ、67%が「勝手格付けを取り下げるべき」と答えた。

このうち、ムーディーズが依頼格付けを行っていた際に同社のSBGに対する格付けを投資判断に使っていた投資家でも62%が取り下げるべきと答えている。一方、約3割の投資家は勝手格付けとなった以降もムーディーズの格付けを活用していることもわかった。

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