JR東「羽田空港とりんかい線の接続も検討」 株主総会で飛び出た、意外な路線構想

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議長を務めた冨田社長

――羽田空港への鉄道のアクセス路線の計画について、具体的に教えてほしい。

グループ経営計画で上野―東京ラインなど、首都圏の鉄道ネットワークのブラッシュアップに取り組んでいる。その上野―東京ラインによって高崎、宇都宮、水戸方面から東海道線に列車が入ってくるが、同線から分岐をして、現在休止中の貨物線を活用し、さらに羽田空港の下にトンネルを掘って空港にアクセスするのが構想だ。

完成すれば、東京や北関東、常磐線方面からのアクセスが飛躍的によくなると見ている。さらに大崎から新木場を結ぶりんかい線と結べば、新宿方面、千葉方面からのアクセスもよくなる。現在、工期や工費、増収効果を詳細に検討している。空港の下にトンネルを掘るという大規模な工事なので、関係各方面と調整を行っている。

――2月に京浜東北線・川崎駅で脱線事故があった。その原因と、安全対策にどう取り組んできたのか、教えてほしい。

会社発足以来、安全を最重要課題として、安全5カ年計画を5回実施し、ハード・ソフト両面からさまざまな対策を実施してきた。安全投資は27年間で総額3兆円超、投資総額のうち44%を投じている。具体的には列車の衝突防止、踏み切り対策、耐震補強などを行っている。今後も安全の向上に努めていきたいと思う。

2月23日に川崎で起きた京浜東北線の脱線事故については、列車を進入させない措置を取らないまま、車両を入れてしまった。また、誤って機械を入れてしまった後に、進行する列車を止めることができなかったことが原因だと思っている。工事用機械を進入させる場合はすべての線路を閉鎖してから、できない場合は工事用コーンを置くなどの対策や、個別に信号を強制的に赤にできる軌道端末機を用いるなどの対策を採って、工事を再開させるに至った。

新しい価値の提供が重要

――夜行列車(ブルートレイン)を次々に廃止する理由は何か。

3月のダイヤ改正で、寝台特急「あけぼの」を定期列車から臨時列車にした。JR発足当初から比べて利用者が大幅に減ってきたこと、機関車と客車が30年経過し、老朽化しているため定期運行を終了した。

――その一方で、蒸気機関車を復活させている。電気機関車や客車を改修する余力はあるのではないか。

お客様に新しい価値を提供することも重要。東北復興を支援する意味でも、東北地区にSL銀河号を走らせた。ほかにも、ポケモン列車やレストラン列車「東北エモーション」など、乗ることが目的となる列車が首都圏からの観光客の増加を図るためにもやっていかなければならないと思っている。

一方、寝台列車を走らせることは、お客様の利用状況や収支を見ながら見直さないといけない。豪華な旅を楽しんでもらう「クルーズトレイン」と含めて、お客様が好む輸送手段を分析していきたい。

宇都宮 徹 東洋経済 記者

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うつのみや とおる / Toru Utsunomiya

週刊東洋経済編集長補佐。1974年生まれ。1996年専修大学経済学部卒業。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信の担当を経て『週刊東洋経済』編集部に。連載の編集担当から大学、マクロ経済、年末年始合併号(大予測号)などの特集を担当。記者としても農薬・肥料、鉄道、工作機械、人材業界などを担当する。会社四季報プロ500副編集長、就職四季報プラスワン編集長、週刊東洋経済副編集長などを経て、2023年4月から現職。

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