なぜ『フォーブス ジャパン』を創刊するのか 元外資金融マンの編集長の挑戦

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創刊号のテーマは「新旧融合」

――創刊号のテーマは、どのようなものですか。

『フォーブス』はランキングがよく知られており、中でも有名な「ビリオネアランキング」を特集として取り上げました。ただのお金持ち特集として資産の金額を並べるのではなく、日本のリッチリストトップ50の中から、私が7人(ソフトバンクの孫正義社長やベネッセホールディングスの福武總一郎会長ら)、すてきなリッチたちを選びました。日本では“お金持ち”というと、あまりいいイメージがありませんが、欧米では違います。むしろ、おカネを稼ぐことは、社会に対する貢献であり、働く者は稼ぐことで社会貢献するという価値観がある。だからこそ、「どのようなプロセスで価値を創造したのか」「創造した価値をいかに使い、より高い価値をつくっていくのか」にフィーチャーした特集にしました。『フォーブス』の哲学は、「ビジネスとは幸せを創造するためのものであり、巨万を蓄えるためのものではない」というもの。その哲学を反映させた特集です。

――表紙はどのようなコンセプトなのですか。

幣誌では、カバーストーリーがひとつの目玉なのですが、元ソニーの社長で、現クオンタムリープの出井伸之CEOとウエアラブル端末をつくるヴェルトの野々上仁CEOを取り上げ、「新旧融合」をテーマにしました。

最近、アベノミクスにより、アントレプレナーやイノベーションに対する期待感が高まり、メディアを中心に若い起業家に注目が集まる機会が増えました。これはすごく重要なことで、『フォーブス』でも追いかけていきたいと思います。ただ、その一方で、日本経済のGDPの大部分は重厚長大な産業やエスタブリッシュな人たちが動かしているのも、事実。そして、おカネだけでなく、人のネットワークや経験も豊富にある。だから、これまで日本を牽引してきた人たちと牽引する人たちをうまく融合すると、ものすごくレバレッジがかかると思うのです。その象徴として、これまで日本を牽引し、クオンタムリープで活躍する出井氏と、出井氏の支援を受け、新たなアイデアでウエアラブル端末をつくる野々上氏を表紙にしました。

『フォーブス ジャパン』では、今後も、こうした日本企業や経済にポジティブな影響を与えるメッセージを発信していきたいですね。

(撮影:今祥雄)

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