アップル「iPhone12」、中国市場で絶好調の理由

5Gへの対応で既存ユーザーが続々と買い替え

5Gスマホがすでに主流の中国は、アップルにとっていま世界で最も伸びている市場だ(写真はアップルの中国向けウェブサイトより)

アメリカのアップルは1月27日、2020年10~12月期の決算報告を発表した。同期の売上高は前年同期比21%増の1114億ドル(約11兆5722億円)に達し、四半期ベースで初めて1000億ドルの大台を超えた。純利益は前年同期比30%増の286億ドル(約2兆9710億円)だった。

なかでも好調ぶりが目立ったのが中国地区(訳注:香港と台湾を含む)だ。10~12月期の売上高は213億ドル(約2兆2126億円)と前年同期比57%の大幅増となり、世界の地域別で断トツの成長率を記録した。

その原動力になったのが、アップルが2020年10月中旬に投入した新型スマートフォン「iPhone12」シリーズだ。世界の主要市場のなかで、中国は5G(第5世代移動通信)ネットワークの整備が最も進んでいる。そんななか、iPhone12は歴代iPhoneで初めて5Gに対応したからだ。

「中国では販売されるスマホの大部分が5Gになっており、既存のiPhoneユーザーの多くがiPhone12にアップグレードした」。アップルCEO(最高経営責任者)のティム・クック氏は、決算説明会でそう語った。

スマホの世界シェア首位を奪回

なおクック氏によれば、中国ではiPhone以外の製品の販売も伸びている。タブレット「iPad」の伸び率は全社平均を大きく超え、ウェアラブルデバイス「Apple Watch」も全社平均を上回ったという。

アップルの業績は中国以外でも好調だ。地域別で最大の市場は総売上高の4割を占めるアメリカで、2020年10~12月期は前年同期比12%成長した。第2位は欧州で成長率は同17%、中国地区はそれに続く第3位だった。

製品カテゴリー別ではスマホ事業の売上高がiPhone12に牽引されて前年同期比17%増の656億ドル(約6兆8145億円)を記録した。これは四半期ベースでは過去3年間で最大の伸び率であり、総売上高に占めるスマホ事業の比率は57%に達している。

本記事は「財新」の提供記事です

アップルはiPhoneの販売台数を公表していないが、市場調査会社のIDCによれば、2020年10~12月期は前年同期比22%増の9010万台を販売。スマホのグローバル市場で23.4%のシェアを獲得し、世界首位の座を(韓国のサムスン電子から)奪回した。

(財新記者:何書静)
※原文の配信は1月28日

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