ベンツ「Sクラス」8年ぶり全面改良の超絶進化 デジタル世代のラグジュアリーを再定義する

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このモーターはシフトチェンジ時にも使用され、エンジンが理想的な回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストも行っているという。これによりシフトチェンジに必要な時間が短縮され、スムーズでタイムラグの少ないシフトチェンジを可能としている。トランスミッションは、どちらも「9G-TRONICオートマチックトランスミッション」だ。

4輪駆動システム「4MATIC」を全車に採用したことも新しい。従来、大型なボディを有するSクラスでは、4輪駆動とすると後輪駆動よりも小回りが利きづらくなるデメリットを伴ったが、新型Sクラスでは後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用することで、そのデメリットを解消する。

後輪操舵の採用により最小回転半径が最大1m短縮(写真:メルセデス・ベンツ日本)

約60km/h以下では、リアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大4.5度傾けることにより、日常の走行シーンや駐車する際の回転半径を小さくすることで、クルマが扱いやすくなっている。

一方で約60km/hを超えると、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大3度操舵させることにより、走行安定性を大きく向上。メルセデスの美徳である小回り性能を犠牲にしないだけでなく、中高速域での安定性や4輪駆動によるメリットもすべて並立させたのだ。

運転支援システムも全方位的にアップデート

メルセデス・ベンツの自動運転開発の次のステップは、一般道での安全運転支援はもちろんのこと、とくに高速道路での運転支援機能により、ドライバーにかかる負担を大きく軽減することだ。新型Sクラスには、これまでのメルセデス・ベンツの安全運転支援システムをさらにアップデートした新しいシステムが採用されている。

「アクティブステアリングアシスト」は、車線認識に従来のステレオカメラだけでなく、360度カメラシステムも使用することで、対応可能なカーブが増えたし、ドライバーが周囲の道路状況に反応しなくなった場合、最終的に車両を停止させる「アクティブエマージェンシーストップアシスト」は、アクティブステアリングアシストなどが使用されていない場合でも作動するよう条件が変更され、より恩恵を受けられるようになっている。

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