2020年9月に配信されたwatchOS 7では、このコンプリケーションの機能が強化されている。それ以前は、1つのアプリにつき1つまでしか配置できなかったが、watchOS 7以降のバージョンでは、1つのアプリが複数のコンプリケーションを持つことが可能になった。同一のアプリのコンプリケーションで文字盤を埋めて、Apple Watchを用途限定のスマートウォッチにすることができる。
わかりやすい例は、「ヤマレコ」というアプリのコンプリケーション。このアプリをインストールすると、標高グラフや歩くペース、予想通過時刻などのコンプリケーションを配置できるようになる。コンプリケーションをまとめて設定すれば、Apple Watchが登山用に特化したスマートウォッチになるというわけだ。育児記録アプリの「ぴよログ」も、複数のコンプリケーションを配信している。
こうしたアプリのコンプリケーションを1つ1つ設定するのが面倒というときには、アプリ開発者側が用意したサンプルをそのままダウンロードすることもできる。上記のヤマレコはサイト上に、文字盤のサンプルを公開している。アプリをインストールしたあと、iPhoneでサイトを開いて使いたい文字盤のサンプルを選び、「Add Apple Watch」をタップするだけでコンプリケーションを含んだ文字盤をそのまま追加できる。
2.自分で作った文字盤を友達と共有
文字盤の配信が可能になったのは、watchOS 7が、文字盤の共有に対応したからだ。作った文字盤を他人に送るためのもので、アプリ開発者側はこの機能を使っている。もちろん、この機能は、アプリ開発者だけでなく一般のユーザーも利用でき、自分が作った文字盤を、友達や同僚に共有して、おそろいにするといったことが可能だ。友達の使っている文字盤が気に入ったら、それをもらってもいいだろう。1つ1つカスタマイズしてまねる手間が省ける。
文字盤の共有は、Apple WatchやiPhoneのWatchアプリから簡単に行える。まず、Apple Watchからの手順を紹介しよう。表示されている文字盤を長押しすると、文字盤の選択モードに切り替わる。ここで、共有ボタンをタップすると、新規メッセージの画面が表示される。後は、送りたい友達や同僚、家族を選択して、メッセージとして送信するだけだ。この方法だと、iMessageを使って文字盤を送ることが可能だ。
メッセージアプリ以外で文字盤を共有したいときには、iPhoneを使うといい。Watchアプリを開き、マイ文字盤の中から共有したい文字盤を選択。画面右上に共有ボタンが表示されるので、ここをタップしよう。すると、iPhoneの共有メニューが現れる。この方法だと、メールやAirDropなど、メッセージ以外の送信方法を選択することができる。
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