タフトも、ハスラー同様に後席は5:5分割で背もたれが前に倒せる。そのため、例えば左右どちらかの後席を倒し、ラゲッジスペースを確保しながら3名乗車ができるなどのアレンジは可能だ。だが、よりバリエーションが豊富なのは、前述のとおり、ハスラーだろう。普段使いから遊びまで、幅広い用途に対応している。
パワートレイン 走行性能は五分、燃費はハスラーに軍配
両車ともに、パワートレインにはNA(自然吸気)エンジンとターボエンジンがあり、どちらも2WD(FF)車と4WD車を用意する。東京都内にあるスズキとダイハツそれぞれの某販売店に聞いたところ、もっとも売れているグレードは両車ともに「2WDのターボ車」だという。
いずれのモデルも、NAエンジン車は街乗り重視であればさほど問題ないが、高速道路を使う長距離ドライブなどの用途も考えると、ややパワー不足が否めないからだ。ターボ車であれば、両車ともに最大トルクがNAエンジン車の約1.7倍、最高出力で約1.3倍近くあるため、軽自動車でもストレスのない走りが楽しめる。
また、かなりハードな悪路を走らない限り、アウトドアに行く場合も2WD車で十分だ。当然、4WD車なら雪道などでも冬タイヤを履けば安定感は抜群だが、問題は価格だ。ハスラーのターボ車で、2WD車が145万9700円~168万9600円、4WD車は159万3900円~182万3800円(いずれも特別仕様車を含む)。もっとも安いグレードのHYBRID Gターボでも4WD車のほうが13万円以上高い。
一方、タフトのターボ車も2WD車が160万6000円で、4WD車が173万2500円と、こちらも12万円以上の価格差だ。つまり、価格と悪路を走る頻度を天秤にかけると、「ターボは欲しいが、2WDで十分」といったユーザーが多いといえる。燃費の面でも4WD車は2WD車に劣る。
ちなみに、両車の燃費性能だが、こちらもハスラーに軍配が上がる。発進や加速時など、ガソリン使用量が増えるときにモーターがエンジンをアシストするマイルドハイブリッド機構を全車に装備するためだ。この機構によりハスラーの燃費は、WLTCモード(総合)で20.8~25.0km/L。タフトは、WLTCモード(総合)で19.6~20.5km/Lだ。NAエンジン車より燃費が落ちるターボ車でも、2WD車の場合でハスラーが22.6km/L、タフト20.2km/Lと、いずれもハスラーのほうが高い燃費性能を発揮する。
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