「結婚できない子」を持つ親に欠けた重要な視点 経験豊富なカウンセラーが教える婚活の現実
家でアニメを見たり、ゲームをしたりしているのが最も楽しい――。そんなオタク系の息子を持つ方もいるだろう。
「オタク系の方も結婚したくないと思っているわけではありません」と言うのは、しあわせ相談倶楽部・村田弘子さんだ。
派遣などで仕事を頑張っているが、もともとあまり社交的ではないため、休みの日は家で一人、アニメや特殊な趣味などを楽しんでいるパターンも多い。そうした人は結婚したくないわけではなく、家で過ごしている間に月日が過ぎていき、結果として「結婚は無理かな」と思っている。
実際、何かのきっかけで危機感を感じて、マッチングアプリを使って婚活したが、うまくいかず、結婚相談所に電話をかけまくる人もいるという。
「私のところにも年に2~3人、そういった方の問い合わせがありますね。すごくあわてていて、あちこちに電話をしているようで、『今からすぐに面談に行っていいですか』なんて言ってきます」(村田さん)。
その中には、「僕は今、派遣なのでこれだけの収入ですけども、どうしても結婚したい。でも、ほかで断られてしまいました」という人がいた。あちこちの結婚相談所に断られたあげく、「外国の女性だったら結婚できると聞きましたけど本当ですか?」と聞いてきたこともあったという。
「選んでくれてありがとう」と感謝から入る
では、結婚したくてもできない息子や娘はどうすればいいのか。婚活を始めると、どんな相手を選ぼうかと考える人が多い。「そんな気持ちでは結婚できない」というのがベスカ神戸・福山昭二さんの考えだ。
「婚活を始める人にはまず、『選ぼうとするな』と言います」(福山さん)。それよりも「選ばれるようにしなさい」というわけだ。そうすれば、考え方が180度変わる。「まず感謝から入らなければなりません。こんな私を選んでくれてありがとうという気持ちが大事です」(福山さん)
とくに女性の場合、婚活している女性の数に対して、男性の数は圧倒的に少ないので、婚活パーティーにしても結婚相談所にしても、選んでもらえたとしたら、まずは素直に喜んで感謝するのが大事だという。
仮に見合いをして最終的に断ることになったとしても、相手に会った時間はすごくありがたいものだから、「お互い会ってよかった」と思えるような時間にしなければならないということだ。