日本の水際対策が「超絶甘すぎる」と断言する訳

海外からのコロナを国内で広げない策は十分か

到着ロビーは11月以降、少しずつではあるが到着客の姿が見られるようになった(1月上旬、筆者撮影)

新型コロナウイルス感染の第3波がとてつもなく大きくなる中で、日本の「水際対策」のお粗末さが露呈している。

政府の方針によって、全世界からの外国人の新規入国は昨年12月28日午前0時に停止。感染力が強いとされる新型コロナウイルスの「変異種」が広がるイギリスと南アフリカからの新規入国はすでに止めていたが、その対象をすべての国・地域に広げた。少なくとも今年1月末まではこの方針を貫くが、緊急事態宣言中は継続される可能性が高い。

1月13日になって政府は11の国と地域とのビジネス往来が可能な「ビジネストラック」での入国を禁止する方針を固めたが、世論の批判に押された格好だ。

日本人の帰国などは継続

もともと外国人の新規入国を停止した後も一部のビジネス往来は継続していた。ただ、今後も長期滞在ビザ保有者の再入国、永住者、日本人の帰国などでも一定数の入国がある。

問題はこのルートにおける新型コロナの感染拡大を防ぐことだ。とくにいったん広がってしまったら爆発的な感染拡大につながる恐れのある「変異種」を文字どおり水際で食い止めなければならない。しかし、政府の打ち出す一連の方針・対策を見ていると、何とも心もとない。

政府は1月8日、海外からの入国者に対する新たな水際対策措置を発表した。まず1都3県で再発令された緊急事態宣言が解除されるまでの期間、すべての入国者・再入国者・帰国者に対し、現地を出国する72時間以内の検査証明書(陰性証明書)の提出を必須とする。検査証明書がなければ最低でも3泊は国が指定する宿泊施設における待機が必要となる。誓約書の提出も条件となる。日本国内の感染拡大に加えて、新型コロナの「変異種」を防ぐ必要がある中で取られた措置だ。

成田空港では多くのお店・レストランが臨時休業している(1月上旬、筆者撮影)

1月12日現在、日本入国者の空港での対応として、イギリス、南アフリカ以外から入国する場合は、日本に到着後、空港で検査を受けた後、公共交通機関を使わずに入国後14日間は検疫所長が指定する場所(自宅、社宅、親戚・友人の家、マンスリーマンション、自身で予約したホテルなど)で健康観察のために待機する必要がある。

検査証明書がない場合には、入国後に検疫所が確保する宿泊施設で待機となる。入国後3日目(入国日を含まず)に再度検査を受けて陰性と判定された段階で宿泊施設を退所し、その後は検疫所長が指定する場所で入国後14日間待機となる。

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