ジム・ロジャーズ氏「バイデン政権暴落に注意」 米大統領選挙後の2021年、「要注意の年」が来た

拡大
縮小
大投資家のジム・ロジャーズ氏は「2021年は気をつけるべきだ」と言う(写真:Luxpho〈Takao Hara〉)

ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。私はジム・ロジャーズ氏に約2年間取材を続けており、今回は3冊目の書籍に携わることになりました。同氏の最新刊『大転換の時代 世界的投資家が予言』(プレジデント社)から、2021年のマーケットの行方について考えていきたいと思います。

株式相場はワクチンへの期待からバブル気味になりつつあります。まだ波に乗れるのか、もう手を出すべきではないのか、迷っている投資家も多いと思います。ズバリ、ロジャーズ氏は「(アメリカの)大統領選挙の翌年(つまり今年)は、気をつけるべきだ」と言います。

今の株式相場はバブルなのか?

「バブルは、崩壊して初めてバブルとわかる」――これは、アメリカの元FRB(連邦準備制度理事会)議長のアラン・グリーンスパン氏の言葉です。

ロジャーズ氏も「株式市場が長い間上昇して、資金が大量に流入すると、株価が急上昇して相場が過熱するケースが多い」と言います。

「例えば、1989〜1990年の日本株や、1999年のアメリカ株がそうだった。ナスダックは、1999年の時点ですでに数年にわたり上昇していたにもかかわらず、最後の6カ月でさらにほぼ2倍になった。これが過熱相場だ」

ロジャーズ氏は「今がまさに株式のバブルかもしれない。世界の中央銀行が紙幣を大量に刷っており、市場に資金が大量に流入している」と指摘します。

「日本株は過去最高値から大きく落ち込んでいたが、このままいけば、最高値を更新する可能性すらある。こういうと驚く人が多いだろうが、その可能性は十分にあると、私は考えている」

次ページロジャーズ氏はバブル崩壊をいつだと見ているのか
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT