「レヴォーグGT EX」348万円台が安いと言える訳 2代目は全ての面で長足の進歩を遂げ、隙がない

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今年の「年グルマ」に選ばれたその実力を『間違いだらけのクルマ選び』はどう評価するか(写真:SUBARU)
今年の「年クルマ」を選出する「2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー(略称:COTY<Car Of the Year Japan>)」。並みいる強豪を押しのけて、今年はSUBARU(スバル)「レヴォーグ」がイヤーカーに選ばれた。
『間違いだらけのクルマ選び』は、2代目に当たるこの新型レヴォーグをどう見るか。著者・島下泰久氏が最新版『2021年版 間違いだらけのクルマ選び』につづったレヴォーグ評をお届けする。

すべての面で大幅なレベルアップを果たしている

2世代目へと進化したスバル・レヴォーグの驚くほどの完成度は、間違いなく2020年いちばんの衝撃である。とにかくクルマのすべての面で大幅なレベルアップを果たしており、スバルのクルマ作りが遂に次の扉を開けたと深く深く実感させるのだ。

スバルらしさはありつつも随分垢抜けたデザインのボディは全長が65㎜、全幅が15㎜拡大されているが、それでも日本の路上には最適のサイズと言っていいだろう。そして室内に入れば、デジタルコクピットを採用。センターディスプレイは縦型のタッチ式で、先進感にあふれている。全体のクオリティも引き上げられていて、見て触れて、上質感がある。

車体にはSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を用いているが、外板を構造部材としないフルインナーフレーム構造をスバル車初採用し、構造用接着剤を従来の4倍もの長さで塗布するなどして、ねじり剛性を実に44%も向上させている。

エンジンは新開発の1.8Lに一本化された。このCB18型直噴ターボエンジンは、全長を40㎜も短縮しフリクション低減も徹底した別物だ。しかも、大量の空気をシリンダー内に押し込むことができる過給エンジンの利点を活かしたリーン燃焼技術は最大熱効率40%を実現。ボクサーの燃費に関する良くないイメージを払拭する高効率性を実現したという。

最高出力は177PS、最大トルクは30.6㎏mで、トランスミッションは8割の部品が新設計されたというCVTのリニアトロニックを組み合わせる。当然、駆動方式はフルタイムAWDである。

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