「新型ノートvsフィット」徹底比較してみた 類似点の多いコンパクトカー2台の違いとは

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前述の通り、新型ノートのパワートレインは、ハイブリッドシステム「e-POWER」のみの設定となった(先代モデルはガソリン車も選べた)。このシステムは、ガソリンエンジンで発電し、駆動用モーターで走行するシリーズハイブリッドと呼ばれる方式だ。新型ノートに搭載されるe-POWERは、モーターとインバーターなどを改良した第2世代で、先代ノートに比べトルクを10%、出力を6%向上している。

また、先代モデルでも好評だった「e-POWER Drive」という機能もアップデートされている。通称「ワンペダル操作」と呼ばれるこの機能は、アクセルペダルを戻すだけで減速ができるものだが、先代ノートでは減速時の挙動に「慣れが必要」という声もあった。新型では、制御の見直しでよりスムーズな減速フィールを実現し、急にアクセルペダルを戻しても「体が前のめりになる」ことはないという。

フィットはハイブリッドとガソリンエンジンを設定

一方、フィットには1.5Lエンジン+2モーターのハイブリッドシステム「e:HEV」と1.3Lガソリンエンジンの2種類を設定している。駆動用と充電用といった2種類のモーターを搭載するe:HEVは、走行シーンに合わせて「EVドライブモード」「ハイブリッドドライブモード」「エンジンドライブモード」をスムーズに切り替えて走るのが特徴だ。

発進や市街地クルーズなどでは、エンジンを停止してモーターのみで走るEVモードが作動する。ハイブリッドドライブモードは、登り坂など強い加速が必要なときに作動するもので、エンジンで発電した電気で駆動用モーターを動かして走る機能だ(より高出力が必要なときはバッテリーからも電気を供給する)。さらに、高速道路など高い速度で巡航するといったエンジンが得意とする状況では、クラッチが直結されエンジンの力で走るのがエンジンドライブモードだ。

これらのうち、ハイブリッドドライブモードは、エンジンで発電し駆動モーターで走るという点でe-POWERと非常によく似た機構だ。フィットe:HEVは、モーターとエンジンの両方を走行に使用するパラレルハイブリッドという方式だが、状況によってシリーズ式に近い機能も備えているのだ。

ちなみに、フィットe:HEVのエンジンは1.5L・4気筒で最高出力98psを発生し、駆動用モーターは最高出力109psだ。対するノートでは、発電用エンジンは最高出力82psの1.2L・3気筒で、最高出力116psの駆動用モーターと組み合わせている。

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