また、3歳未満児の食事の費用はどこでも保育料に含まれていますが、3歳以上の食材料費は別途、保護者が負担するのが国の基準になっています(所得等による免除あり)。お隣の東京都では主食費部分について都がお金を出しているため、都内の市区では主食費は無料、副食費(おかず代)は自治体や施設ごとに違っています。
これに対して横浜市は、市の補助がなく、主食費も副食費も園によってさまざまになっています。公立園の場合、主食費は1,200円、副食費は4,500円を払います(月額)。民間園はそれぞれに費用を決めていますが、公立にそろえているところも多いと思います。民間園の中には、主食のごはんなどを家庭から持参する決まりのところもあります。
横浜市の保育の今後
横浜市では、港北区、鶴見区、戸塚区、神奈川区など大規模な宅地開発などにより保育ニーズが高まっている地域では、今後も重点的な待機児童対策を行っていくとしています。その一方で、定員割れする施設が徐々に増えている地域もあるため、整備の判断が悩ましくなっている状況がうかがわれます。
市は、「令和2年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について」で、すべての区の保留児童数を明らかにしていますが、重点整備地域ではない南部の区でも保留児童数は3桁に上っていて、希望どおりの入園ができていない家庭が多いことがわかります。
人気園に集中しているというだけではなく、さまざまな理由からコンシェルジュに勧められた施設に行きたくないケースもあると見られ、待機児童数としてはゼロになっていても、こういったニーズにどう応えていくのか、市として誠実に検討していく必要があると考えられます。
また、横浜市では、待機児童対策のための財源確保策などのため、公立(公設公営)保育園を毎年4園程度ずつ民営化しています。保育園を考える親の会の調査が始まった2001年には125園あった公立保育園が現在は70園になりました。公立保育園には地域の保育の質の維持に関わる人材育成や子どものセーフティーネットを率先して担う役割などが期待されますが、今後、横浜市で公立保育園をどのように位置づけていくのかも注目されます。
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