GAFAの部長が20代で気づいた「完璧主義のワナ」 仕事を自分の手元に持ちすぎてはいけない

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Nさん「ははは、まあそんなに攻めなくてもいいけど、『自分がファシリテーションをする会議の課題は何か、どの部門の誰に何をお願いしたら、それを解決できるのか』を考えること、そのために課題をちゃんと部門別に依頼できるように要素分解しておいて、適切な人を会議に召集するくらいのところまでは考えておいたほうがいいね」

会議の決め手は「事前の段取り」

Nさん「ファシリテーターは『自分なりの結論を持っておかないといけない』と言ったけど、当然、議論が進んでくると知らないことも出てくるよね。ファシリテーターは全部を知らなくて当たり前だから、そういうときは詳しく知ってる適切な人に話を振ってあげればいいからね。

もちろん、そのためには詳しい人がその会議の場にいないといけないけど、そんな話になるだろうと見越して、先に声をかけて参加してもらっておくのも、事前ファシリテーションのうちということだね。残念ながら詳しい人が参加していない場合は、『あとで調べましょう』と言って宿題にしてしまうか、強引にでもその場で電話かけて来てもらうしかないね。そして、『誰が、何を、いつまでに』を明確にしながら会議を進めていくんだよ」

『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)。書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

「ファシリテーションスキルって、会議を華麗に仕切るスキルだと思っていましたけど、実際は会議の事前の準備が結構な割合を占める段取りスキルみたいな感じがしますね。でも仕事って、そもそもそういうものなのかもしれないですね」

Nさん「そうそう、『会議を結論まで導くぞ』という強い意志を持ちながら、『自分ひとりですべてを解決しなくてもいい』というユルさも持ちつつ、裏で段取りもして、時には多少の強引さを持ちながら会議を進めていくこと。それがファシリテーションのコツかな」

「てんこ盛りすぎます!」

今回はNさんが教えてくれた、「完璧さよりスピード重視」と「ファシリテーションのコツ」というスムーズに仕事を進めていくために必要な2つのエピソードをご紹介しました。これらのエピソードが、少しでも皆さんのお仕事の中での気づきにつながれば幸いです。

寺澤 伸洋 外資系企業社員、作家 

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てらさわ のぶひろ / Nobuhiro Terasawa

1976年大阪府生まれ。灘高校、東京大学経済学部を卒業後、日系メーカーで17年間勤務。経理、営業、業務改革、Web企画、マーケティング、経営企画と多様な部門を経験し、半年間のイギリス留学後に現職に転職。2016年から3年半書きためたブログを元に、2020年より電子書籍の執筆を開始。初の本格的著作『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方』(Amazon、Kindle版)の累計ダウンロード数が2カ月で個人電子書籍では異例の1万冊を超える(本書はこれに2倍以上加筆した完全版である)。最新刊に『40歳でGAFAの部長に転職した僕が1カ月でやりきった戦略的面接対策』(Amazon、Kindle版)がある。

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