独身男性が驚く「27歳が結婚ピーク」という現実 国が公表する婚姻届データから見えた現実

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結婚する年齢に対する一般的なイメージと現実は異なるようです(写真:YUJI / PIXTA)

筆者は人口動態データを扱っている関係から、国が公表している婚姻届の集計結果の分析も行っています。そんな筆者にとって非常に印象的な出来事がありました。結婚支援の講演会に来ていた、30代前半の独身息子と同居しているという女性が、講演の前後で表情を大きく変えていたのです。

初婚男性の結婚年齢を分析

「結婚するつもりだけど、今はいい人がいない」と語る息子について、心配していなかったという女性。夫から「いい加減、現実を見たほうがいい」と言われ参加したといいます。講演会の後、女性は悲しい顔をしていた一方、女性の夫は少しほっとした顔で会場から退出していました。

講演会の開催事務局によれば、同様の組み合わせが複数見られ、講演会後、興味本位で参加していたふうの母親とみられる女性はがっくり、難しい顔をしていた父親とみられる男性はにこやかに帰宅していったようです。

その講演会で私がお話ししたのは、婚姻届を基にした男女の結婚年齢の分析結果でした。がっくりした表情をしていたのは、息子を持つ女性が多かったようです。つまりは「息子を持つ家族(とくに母親)や、息子本人」には、とくに思いもよらない結果であった、ということになると思います。

そこで今回は、2018年の全婚姻届を集計した国の婚姻統計を用いて、初婚男性の結婚年齢の分析結果を、各年齢別に細かく「適齢期が見える形」でご紹介したいと思います。

「初婚男性の結婚」といっても、相手の女性が初婚女性の場合と再婚女性の場合の2パターンがあります。2018年は、夫が初婚である婚姻件数は37万1093件でした。そのうち妻も初婚である割合が91.6%、妻が再婚である割合は8.4%となっているため、初婚男性の結婚は「そのほとんどが初婚女性との結婚である」ということが言えます。

そこで、初婚男性と初婚女性との結婚について、男性の結婚年齢別に件数を可視化したのが次のグラフです。

次ページピークの後は急激に減少
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